公開日 2026/09/02 16:34

ベステックオーディオが米Sonanceを取り扱い開始。建築に溶け込み高品質な “音空間” をつくるスピーカー

埋め込み型の「インビジブルスピーカー」も
編集部:松原ひな子
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ベステックオーディオは、今春からグループ企業のビーテックが国内輸入を手がけているSonance(ソナンス)製品の国内取り扱いを開始した。

Sonanceは、住空間や商業施設の建築デザインへ巧みに溶け込み、空間を音楽で満たす独自のラインナップを揃える米国のオーディオブランドである。早速ベステックオーディオの試聴室に足を運び、お話を伺った。

東京・千歳烏山にあるベステックオーディオ本社を訪れた

1983年に創立した米国のオーディオブランドSonance

Sonanceスピーカーは「Designed to Disappear」(空間に溶け込む設計)という共通の理念に基づいてデザインされ、建築やインテリアデザインの美観を損なうことなく自然に導入できる点が特徴。

ドライバーの設計をはじめ、波面合成やDSPを用いた高音質化に注力しており、もちろん音質にも妥協しない。“設置場所の制約を受けない、音のいいスピーカー” を謳っている。

ラインナップは埋め込みなどで露出しないタイプ、建築設備や機器の寸法と合わせてカスタムメイドするタイプ、照明器具やガーデンオーナメントのように周囲に溶け込むタイプの3つに大別でき、建築デザインやその用途によって最適なソリューションを選択できる。

まったく露出せず壁と同化する埋め込み型スピーカー「Invisibleシリーズ」

Invisibleシリーズの壁面および天井埋め込み型スピーカー「IS6T」。バックボックス/トランス非搭載の「IS6」や、8インチ(約203mm)/10インチ(254mm)といったサイズ展開、サブウーファーなど多彩なラインナップを用意

不思議な見た目の「IS6T」だがれっきとしたスピーカー。トゥイーターとして44mmボイスコイルのドライバーで127cm2の屈曲波振動板を動作させる「Wave Flexドライブユニット」、また径165mmのカーボンファイバー・ウーファーで633cm2空気パルス振動板を駆動する「Air Flex ウーファー」を搭載する。

上述のドライバーユニットへ、不要な音の回り込みや共振を物理的に防ぐバッフルを組み合わせた独自の「Motion Flex テクノロジー」によって、優れたディテールとワイドな再生帯域を実現する。

IS6T背面。外形寸法は408.94W×408.94H×80.01Dmm

最大の特徴は最大3mmまでの上塗り材(仕上げ材)に対応する点。通常の埋め込みスピーカーのように壁や天井に設置した後、その上からドライウォール(石膏ボード)、一部のプラスター(漆喰)、壁紙、レザー、木製突板などを施工することで、スピーカーがどこにあるかまったくわからない状態で仕上げることができるのだ。

導入イメージ。イラスト部分にスピーカーが埋め込まれているが、完成後は見た目にはわからない。現在ビーテックでデモ機を「作成中」とのこと

 

埋め込み・塗装後、音質に影響はないのかを訊ねてみると、その状態に合わせたパラメーターを用意して対策しているのだという。特に高音域の再生は、波面効果を用いた独自のテクノロジーを開発し、出力を調整することで届きやすいよう設計しているのだという。

指向角度も170度と広く、部屋に複数仕込むと様々な角度から均一かつバランスの取れた音場に。日常生活に自然に溶け込む音空間をつくることができる。

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導入イメージその2
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導入イメージその3

指向角度を操作できるペンダントライト型スピーカー「PS-P43T」

「PS-P43T」。外形寸法はΦ160.02×279.4Dmm

PS-P43Tはペンダント吊下げ型スピーカー。照明器具に着想を得たデザインと、一体型グリルによるシームレスな外観を特長としている。トップカバーは取り付け金具や配線を隠すほか、ドライバー背面で音が回折するのを防ぐ役割も担っている。

ドライバーは径25mmのクロスドーム・トゥイーター、径100mmのポリプロピレンコーン・ウーファーを同軸で搭載。高耐久性ボイスコイルと高音質トランスを採用し、長寿命と高音質を兼ね備えている。

加えてトゥイーターは可動式で、高域の指向角度は調整が可能。たとえば建築やインテリアとの兼ね合いで、部屋の隅などに設置した際も、音楽が鳴る方向を調整できる。

ドライバー部。トランスは8Ωもしくは70V/100Vタップに対応

導入イメージ。特に吹き抜けなど天井高のある空間にマッチする

アウトドアで使える高耐久スピーカーや周辺機器も揃える

ほか、100×100°の指向性を持ち、壁や天井などにぴったりと取り付けたり柱型に組み合わせて無指向性(360°指向性)にできたりする扇柱型スピーカー “Ciシリーズ” や、IP66相当の防水防塵を備える無指向性のフルレンジスピーカー “OMNIシリーズ” なども紹介してくれた。

扇柱型の「Ci4」

「OMNI-6T」は最大203mmの深さまで埋設可能で、地上露出部は152mmに抑えられる。4基の径32mmフルレンジと165mmウーファーを同軸で搭載

さらにSonanceはアンプ製品もラインナップ。“Power Zone Connect 2Uシリーズ” は、コンパクトな筐体設計ながら、多くのスピーカーを1台で駆動できる設備音響向けのD級アンプ。

各チャンネルはローインピーダンス(Lo-Z)、ならびに2ch分の出力を使い高出力に対応するハイインピーダンス(Hi-Z)を設定できるほか、Lo-Z/Hi-Zモード時にもチャネルペア間で自動的に電力を共有する独自のテクノロジーを搭載。インストール作業を大幅に簡略化できるDSPにも対応し、柔軟かつ多用途の駆動が可能となっている。

上から8ch対応で最大1000W出力の「Power Zone Connect 1008」、4ch対応で最大3000W出力の「Power Zone Connect 3004」

Wi-Fi経由でPCやタブレット、スマホを用いてシステムのセットアップと操作ができる。デモ当日も、出力スピーカーの切り替え、音量調整など基本操作はスマホで見せてくれた

担当者によると、特にSonanceにおいてはホテルや結構式場(ガーデンウエディング)などを中心に販路を拡大しているのだという。

ベステックオーディオが取り扱うブランドおよび機器は多岐にわたり、このほか、放送用の機器や、会議向けの会話システム、コンサートホール向けのスピーカーやアンプ、運営用のトランシーバーや、PA用のデジタルミキサーなど、包括的なフォローが可能。

「創立以来、長年プロオーディオ機器の輸入販売を手掛けてきた会社ですので、BtoB向けの複雑で多種多様なニーズに応えられる製品、ソリューションが揃っています。今後も視野を広げて、様々な企業様とコラボレーションしていきたいですね」とコメントしてくれた。

フランスL-Acousticsの「L-ISA(エリーザ)」システムを使った最先端のイマーシブデモも行っている

MIDAS(マイダス)のデジタルミキサー「M32 LIVE」。40ch入力、25ミックスバス、48kHzサンプリングレートに対応

NEUMANN(ノイマン)のスタジオモニタースピーカー「KH 120 II」

XILICA(ゼィリカ)の会議システムを実演。距離の離れた2組のマイク(天井の白い四角)とスピーカー(天井角の白いスピーカー)をつかって、広い部屋や離れた距離でも自然に会話ができる

XILICAのシステム画面。画面に映っているのは上掲写真のマイクやスピーカーの音量やゲイン。レイアウトや項目は自由にカスタムできる

システムの構築に必要なXILICAのDSPプロセッサー。LANケーブルから給電可能

RTW「TouchControl 5」。放送局向けのイマーシブ対応モニターコントローラー

RTW「TouchMonitor 5」。こちらも放送局向けのイマーシブ対応モニターデバイス

 

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