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公開日 2014/01/05 09:24

「CES 2014」まもなく開幕! 今年の見どころをチェック

2014 International CES
ファイル・ウェブ編集部
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年が明け、また「International CES」の時期がやってきた。今年の会期は1月7日から10日まで。

CESは毎年アメリカ・ラスベガスで行われる、世界最大級のコンシューマー・エレクトロニクス・ショー。家電の未来を指し示す重要な発表がいくつも行われてきた。今年も各メーカーが、力のこもったプレゼンテーションや展示を用意しているはずだ。開幕を直前に控えたいま、今年のCESの見どころを紹介していこう。

カンファレンス/キーノートスピーチのスケジュール

まず、プレスカンファレンスやキーノートスピーチなどのスケジュールを確認しておこう。

最初に開催されるのは、CESの開幕前々日に毎年行われるイベント「CES Unveiled」。今年は現地時間1月5日の夕方4時(日本時間6日午前9時)にスタートする。各ブースの面積は小さいのだが、意外なブランドが意外なものを出展したりするので、要チェックだ。もう一つ、例年であればCES Unveiledと重なる時間帯に東芝が国内プレス向けに発表会を行っていたが、今年は果たしてどうだろうか。

さて、現地時間の6日には、国内外の大手AVメーカーがプレスカンファレンスを行う。大きな発表が立て続けに行われる日だ。カンファレンスは朝からLG、シャープ、モンスター、パナソニック、インテル、サムスン、エプソン、ソニーと続く。これらの速報・詳報記事は日本時間の7日から8日にかけてお伝えする。

またソニーは例年どおり、ラスベガス・コンベンション・センターの自社ブースにてカンファレンスを行うため、終了後にブースを開放する可能性が高い。速報ブースレポートもあわせてお届けする予定だ。


キーノートスピーチを行うソニーの平井一夫CEO
そして現地時間7日8時30分からは、ソニーの平井CEOがキーノートスピーチを行う。キーノートスピーチの場では、この1年だけでなく、今後ソニーがどこに向かっていくのか、中長期的なビジョンを指し示すプレゼンテーションが行われるものと期待される。

同じ7日からいよいよ各社のブースが開き、展示を見ることが可能になる。会期中、なるべく多くのブースから詳しいニュースをお伝えするので、お楽しみに。

4Kテレビは「プラス1」の提案に期待

ここからはカテゴリー別に見ていこう。テレビ/ディスプレイでは、なんといっても4K(北米ではUltra High Definitionと呼ぶことが多い)に注目だ。昨年のCES、そして9月にベルリンで開催されたIFAの展示は、日韓メーカーだけでなく中国メーカーなども加わり、各社ともまさに“4K一色”という様相を呈していた。

とは言え、各社とも4Kテレビを市場へ投入し、立ち上げ時の高揚感は醒めつつある。今年のCESでは、単に4Kテレビを出展するだけではさほど注目が得られない。さらなる高画質化やこれまでにない用途の発掘など、4Kという解像度を使いこなすための提案が行われると予想され、この点に注目していきたい。

4Kでは、テレビセットだけでなく、コンテンツに関する発表にも注目だ。パッケージソフトの新規格がCESにあわせて発表される可能性は低いが、Netflixに代表されるVODサービスが4Kへどのように対応してくるか、また放送やCATVが4K化をどのように進めるかなど、チェックすべきポイントは多い。

有機ELテレビはどうなる? 曲がる液晶テレビの今後は?

ディスプレイではまた、有機ELディスプレイの動向も焦点の一つだ。


パナソニックが昨年9月のIFAで公開した55型の有機ELディスプレイ試作機
昨年末、日本経済新聞などが報じたことをきっかけに、ソニーとパナソニックが有機ELディスプレイの共同開発を終了することが明らかになった。両社が有機ELについて提携を発表したのは2012年6月。その提携の成果として、昨年のCESで両社が55型の有機ELディスプレイを参考展示したのだった。今回の提携終了に伴い、ソニーとパナソニックは今後、独自に量産化の道筋を探っていくことになる。

とは言え両社は、有機ELディスプレイそのものの開発を止めたわけではない。独力でやるべきと判断したために共同開発をやめたということも考えられる。何か進展があったらCESの場で発表される可能性が高く、その動向に注目が集まる。

今年のCESでは、テレビの形状の変化も大きくフィーチャーされそうだ。液晶テレビに対する有機ELテレビの利点を強調しようという意図もあってか、韓国メーカーなどが、画面を湾曲させた有機ELテレビを販売している。開発メーカーは、画面のサイドが前方に曲がっているため、大画面であっても画面の隅まで見通すことができ、没入感を高められると、そのメリットをアピールしている。

ディスプレイパネルが非常に薄く、なおかつ自発光であるためバックライトが不要な有機ELに比べ、液晶テレビはその構造状曲げにくいが、ソニーが湾曲画面の液晶テレビを海外で発売していることからもわかるとおり、すでに外販用のパネルは存在している。

液晶テレビはこの数年、薄型化や狭ベゼル化で各社が競ってきたが、その競争もすでに限界まで達している。湾曲画面には一目でわかる新奇性があるため、市場を刺激したいメーカーの思惑と合致し、一大ブームを起こそうと考えるメーカーが出てきても不思議ではない。今年は「曲がった液晶テレビ」が多く登場するかもしれない。

なお湾曲ディスプレイはテレビだけでなく、スマートフォンでもブームの兆しがあることを付け加えておこう。米コーニングはスマートフォン用強化ガラス「Gorilla Glass」の最新バージョンを発表し、3次元形状を実現したことをアピールしている。

スマートテレビは新たな提案に期待

スマートテレビ関連の発表も、例年と同様、各社がその内容を競ってくるはずだ。市場の盛り上がりとしては今ひとつの感があるスマートテレビというキーワードだが、その実、最近のテレビは非常に高機能化している。スマートテレビと謳っていなくても、十分なスマート機能を備えたテレビが多いのだ。

一方で、スマートテレビにはまだまだ課題も多い。アプリプラットフォームとしての成熟、ウェブ機能の充実、音声認識やジェスチャー動作といった操作面の洗練、スマートフォン・タブレット連携の拡充、クラウドとの連携など、まだ心底「スマート」というには心許ない。さらに言えば、今後は単純に機能を加えるだけでなく、スマートさをより直感的に、わかりやすく伝えることも必要になってくるだろう。これまでのスマートテレビが辿ってきた進化を継続することはもちろん、新しい提案にも期待したいところだ。

ネットワークオーディオ関連の発表にも期待

オーディオも見どころがたくさんありそうだ。特にネットワークオーディオの分野では、テクノロジーを牽引している北米の有力ブランドが新たな発表を多数行うはずだ。その一つとして期待されるのがDSDへの対応。日本では大人気のDSDだが、欧米での熱気は今ひとつだった感がある。だが年明けにAuralicがWi-FiでDSDを伝送するシステムを発表するなど、流れは次第に変わってきているようだ。今年のCESでは、有力ブランドから、DSD対応の新モデルやDSD関連の新技術が発表される可能性が高い。

そのほか、アンプやプレーヤーなどでも新たな発表が多数行われるはず。オーディオメーカーのブースが集中するベネチアンからも、「オーディオアクセサリー」誌編集部がレポートをお届けする予定だ。またポータブルオーディオプレーヤー、ヘッドホン/イヤホン、Bluetoothスピーカーなど、比較的カジュアルなオーディオ機器でも新製品が数多く発表されることだろう。



かんたんではあるが、今年のCESの見どころをお伝えした。このほかにも、たとえばスマートフォンやタブレット、ウェアラブル端末、ビデオカメラ、デジカメ、HEMS関連、スマートホームなど、注目すべきカテゴリーは数多い。予想を超えたことが起き、想像していなかったものが出てくるのが展示会の醍醐味。CESの会場からその熱気を余さず伝えていきたい。

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