公開日 2010/09/08 14:52

「3Dテレビでシェア50%超目指す」 ー ソニーマーケティング栗田社長

地アナ停波「クライシスにするな」
ファイル・ウェブ編集部
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
ソニーマーケティング(株)は、本日から10日まで、同社の新製品を展示する特約店向けの内覧会「Sony Dealer Convention 2010」を開催している。

本日午前にプレス向けの会見が行われ、同社社長の栗田伸樹社長が販売戦略を明らかにした。5月に年内の発売予定が発表されていた、電子書籍端末「Reader」の年内投入が再び強調されたほか、3Dに関する新キャンペーンの開始、年末商戦でのカテゴリーごとのシェア目標などについても明らかにした。

ソニーマーケティングの栗田伸樹社長。手に持っているのは電子書籍端末「Reader」

■3D BRAVIA拡販のためにソフト8本をプレゼント

栗田社長は、同社がこれまで進めてきた3D戦略について改めて強調。3D対応BRAVIAや3D撮影が可能なデジタルカメラなどを投入し、ハードウェアを拡充させてきたとした上で、「年末には3Dソフトが充実してくる。3Dビジネスの立ち上げに総力戦で臨む」と宣言した。

その一環として栗田氏は、3D対応ソフトをプレゼントするキャンペーンを実施することを発表。

キャンペーンでは、3D対応のBRAVIA「LX900/HX900/HX800/HX80R」シリーズ、もしくは昨日発表された3D対応プロジェクター「VPL-VW90ES」の購入者を対象に、「マイケル・ジャクソン THIS IS IT 3D エンハンスト・エディション」「アリス・イン・ワンダーランド 3D」「くもりときどきミートボール IN 3D」の3D BDソフト4枚と、PS3向けの3D立体視ゲーム4本をプレゼントする。応募期間は今年10月1日から2011年1月31日。

今年のワールドカップ南アフリカ大会で、ソニーのブランド力を高めることができたと評価

3D対応のBRAVIA購入者にソフト8本をプレゼントする

一方で栗田氏は、「3Dパーソナルコンテンツが、3D普及の大きな鍵になる」とも指摘。想い出を3Dで残す意義を強調し、3D撮影対応のカメラの重要性を訴えた。

さらに栗田氏は、2010年度の国内3Dテレビ市場で、シェア50%以上を目標とすることを発表。これは3D対応モデルも含んだ目標シェアだ。

2010年度の国内3Dテレビ市場で、シェア50%以上を目標にする

栗田氏は「すでに当社のテレビの売上のうち、3D対応モデルは1割近くになっている。ラインアップでも30機種中11機種が3D対応だ。来年は、40インチ以上はほとんど3Dになるだろう」とし、今後も3D対応テレビを充実していく考えを披露した。

なお栗田氏は、地上アナログ停波後の市場動向についても言及。「地上アナログ停波後を『クライシス』と表現する向きもあるが、これは何年も前から分かっていたこと」とし、「地アナ停波をクライシスにしてはいけない。メーカー主導の新たな需要創造を行っていく」と述べた。

■テレビはネット対応、カメラは総合戦略がカギ

新たな需要創造に向けた施策として、栗田氏は3つの柱を掲げた。

1つは「テレビビジネスのさらなる強化」。中でもネット対応をさらに進めることの重要性を強調し、現在は10%程度というテレビのブロードバンド接続率を、2011年に30%、2015年までにほぼ100%に引き上げる計画を明らかにした。

ネット対応で例に挙げたのは「Life-X」で、クラウドにデータを置いておき、BRAVIAやスマートフォン、PCで見られる利便性をアピール。このようなサービスによって「リビングルームが復権する。テレビが再び主役に返り咲く」と語気を強めた。

テレビが再び主役になり、リビングルームが復権するという考えを強調

新たな需要創造の、2つ目の柱がカメラの総合戦略。「動画/静止画に境界のない時代」というスライドを背景に栗田氏は、「サイバーショットやNEX、α55/33など、特徴あるカメラを続々投入している。『やりたいこと』からカメラを探すユーザーが増えている」と述べ、豊富なラインナップを用意することで「カメラはソニー」というイメージを訴求していく考えを強調した。

ソニーらしい特徴のあるカメラを投入していく

3つめに掲げたのが「New Businessの拡大」で、「eBookへの挑戦を行う。電子書籍端末『Reader』を年末に導入する」と述べた。Readerについては別項で詳述する。

■フルHD 3D VAIOは来年春までに投入

上記の施策のもと、年末商戦に臨むソニーマーケティング。栗田氏は「エコポイントが延長すると言っても、この12月が、今年度の最大の商戦になることは変わらない」とし、販売を強力に推進していく考えを強調。

栗田氏はさらに、製品カテゴリーごとのシェア目標も公表。「テレビは20%以上、BDレコーダーは30%以上が目標。サイバーショットが8月の金額シェア1位になったカメラについては、金額ベースで30%以上を狙う」とし、さらに「最近販売好調のウォークマンは50%以上を狙いたい。PCについては15%以上が目標」と続けた。

各商品カテゴリーごとの年末商戦でのシェア目標

なおPCについては、先日のIFA 2010で披露された、フルHD 3D表示に対応したVAIOを、国内においても2011年春までに発売する計画を明らかにした。

フルHD 3Dに対応したVAIOやReader、そのほか参考出展された製品など、ディーラーコンベンションの展示内容については別項で紹介する。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 レコードの音楽を読み取って光るターンテーブル。オーディオテクニカ「Hotaru」一般販売スタート
2 ダイソンとPORTERがコラボした特別デザインのヘッドホンとショルダーバッグ。全世界380セット限定販売
3 LUMINの進化は終わらない。初のディスクリートDAC搭載「X2」の思想を開発担当者に訊く!
4 Spotif、2025年に最も聴かれた邦楽は「ライラック」。国内外で最も聴かれた楽曲・アーティストの年間ランキング発表
5 DUNU、7ドライバー/トライブリッド構成を採用したイヤホン「DN 142」
6 カセットテープとともに過ごすカフェ「CASSE」。12/17渋谷でグランドオープン
7 Vento、3次元特殊メッシュを採用したハイブリッド拡散パネル「DAP180 / DAP120」
8 AVIOT、最大120時間再生と小型軽量を両立したオンイヤー型Bluetoothヘッドホン「WA-G1」
9 サンワサプライ、省スペース設置できる木製キャビネットのサウンドバー「400-SP120」
10 アイレックス、ALBEDO/AUDIAブランド製品の価格改定を発表。2026年1月1日より
12/5 10:47 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX