公開日 2025/07/12 08:43

【上海ショウ】上海最大級のオーディオ&ビジュアルショウ、開催中!発展著しい中国市場最先端レポート

150以上の部屋を用意
筑井真奈
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この週末、7月11日(金)より中国・上海にて開催されている第32回「Shanghai International Top Audio-Visual Show (TAS)」(以下:上海オーディオショウ)に取材に来ている。

「Shanghai International Top Audio-Visual Show」開催中!

PHILE WEBとしては、数年前に上海のオーディオショウに取材に来たこともあった。だがそれもコロナ禍の前までで、近年発展が著しいとされる中国のオーディオ市場を見てみたい、ということは以前から考えていた。昨年12月に、30日以内の滞在であれば日本人はビザが不要となったことも大きな後押しとなった。念願かなっての訪問である。

とはいえ、「Googleが使えない」「Facebookが使えない」と聞く強大なグレートファイヤーウォールが立ちはだかる国である。中国のオーディオショウに来訪したことのある日本メーカーや、上海在住の友人の教えを乞いながら、過去の海外取材以上に入念な事前準備を行って取材に挑んだ。

中国のオーディオショウとしては、「広州」「上海」「深圳」「北京」で開催されるものが特に規模が大きいのだという。ナンバーワンとよく聞くのが「広州」(中国語ではグァンジョウ)のオーディオショウだそうで、中国南部、香港に近いためかつては香港を経由して多くのハイエンド・ブランドが輸入されており、オーディオ文化が非常に盛んな土地だそうだ。

それに対して近年成長が著しいのが上海で、沿岸部にあり様々な国との交易が盛んなこと、また中国の中でも特に経済に強いエリア(首都・北京はどちらかというと政治都市)ということもあり、オーディオ熱も高まっているそうだ。初めて訪れた上海の街は、高層ビルが立ち並び強烈な活気に溢れる。気温は約30度程度、日本とあまり変わらない日差しに焼かれるが、定期的にスコールが発生し、スコールのあとは涼やかな風も気持ちいい。

今回の会場は、黄浦江という上海市内を流れる大きな河沿いにある大型コンベンションセンター「上海国際会議中心」にて開催されている。独特な形状で有名な上海テレビ塔・上海東方明珠塔のお膝元、上海最大の観光地・バンド(外灘)の対岸にある。上海浦東国際空港からもアクセスが良く、海外からの来訪者を広く受け入れている場所であるようだ。

大型コンベンションセンター「上海国際会議中心」。左側はホテルとなっている

上海のテレビ塔、上海東方明珠塔

上海国際会議中心はコンベンションセンターと、5つ星ホテル「オリエンタルリバーサイドホテル」が併設されており、広めの会議室とホテルの個室の両方を使ってデモンストレーションが行われている。部屋数はざっと150程度、出展ブランドも300以上。どちらかといえば日本を含むアメリカ・ヨーロッパの海外ブランドが多いが、FIIOやShanlingなど中国のブランドも出展している。

コンベンションセンターの3F、5F、7Fとホテルエリアの3〜6Fがデモンストレーションルーム

ざっと見たところでは、日本から出展しているのはアキュフェーズ、エソテリック、トライオード、サエク、タオックなどがあり、メーカースタッフも参加しデモンストレーションを行っていた。代理店出展としてはナガオカやデノン、マランツ、オヤイデ、フルテック、トップウイング、JVCなどの名前も見かけた。

オープニングセレモニーを派手に開催するのが中国のスタイルで、主催団体であるDianyi Audio &Visual Promotion Agencyのヤンさんによる冒頭挨拶に続いて、ハーマン、DYNAUDIO、ソナス&マッキントッシュグループらのキーマンが挨拶。上海オーディオショウにかける期待を大いに語っていた。

Dianyi Audio &Visual Promotion Agencyのヤンさん

クラッカーで開幕を祝う

ざっと全体を見回した限りでは、全体の7割程度がいわゆるHiFiオーディオブース、2割程度のホームシアターブース、残りの1割程度がヘッドホンやゲーミング、デスクトップオーディオといったコンパクトなシステムが占める。それぞれのブースについては順次紹介していこう。

ソナス・ファベールのフラグシップ「Suprema」も登場!

ミュンヘン・ハイエンドで初披露されたJBLの「Summitシリーズ」も登場!

なお、すでに多くのウェブサイト等で指摘されているので、軽くメモ程度に留めるが、中国出張/観光の際に是非用意しておきたい事前準備について簡単にまとめておく。前提として、空港と観光地エリアにあるコンベンションセンター、その周辺のみへの訪問を考えており、よりローカルな地方に行く場合は状況が変わってくる。以下の準備をしておけば、ほとんど不自由なく過ごすことができるだろう。

インターネット環境
・現地のWiFiは、Google、Facebook、LINEは使用不可
・記者の場合はドコモの「世界そのままギガ」を活用。5日間で約3,000円
日本の回線を使うため、上記Google、Facebook、LINEなども問題なく使える。

通貨事情
・1人民元が約20円。スターバックスのフローズンドリンクで約800円程度。物価感は日本とそんなに変わらない印象
・現金はほぼ使わない。クレジットカード(VISA)の多くはタッチ決済に対応している。
・「Alipay」「WeChatPay」(QRコード決済)が日本のクレジットカードと連携可能。パスポートの登録が必要となるが、多くの店で使用できるので便利

そのほか上海在住人におすすめされたアプリ
・タクシー→DIDI
・マップ→Amapもしくはbaidu map
・コミュニケーションツール→WeChatもしくはWhatsApp

上海の夜景

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