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公開日 2021/09/16 10:00

スタックス、静電型イヤースピーカーのフラグシップ「SR-X9000」。金属メッシュによる固定電極を新規開発

振動膜も大型化
ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈
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最新フラグシップとなる「SR-X9000」を早速ハンドリングしてみたので、レポートしよう。2018年に発売された前モデルとなる「SR-009S」との比較試聴も行った。

STAX「SR-X9000」を早速ハンドリング!

「SR-X9000」は保管時の湿度を考慮したという桐箱に収められているが、トップにあしらわれたゴールドプレートと「SR-X9000」の文字が高級感を掻き立て期待が高まる。

桐箱のトップにはゴールドのプレート

持ち上げた最初の印象は「軽いっ」。イヤーカップを含む全体のサイズは009Sとあまり変わらないが、100gほど軽量化されているようで、無骨なのに華奢という不思議な取り合わせが面白い。繊細な金属アート作品といったところか。装着しても圧迫感は皆無で、イヤーパッドが耳にあたる感触も優しい。

横から見ると、前作から進化したポイントとなる固定電極「MLER」の違いがよく分かる。009Sは中央の○から6方向にブリッジが伸びているが、今回のX9000では中央の○のサイズが異なるほか、金属もレイヤー状になっている。これは4層の金属板を熱拡散結合という手法で貼り合わせたものという。

前フラグシップ「SR-009S」(左)と新モデル「SR-X9000」(右)を並べたところ

変更点としてはケーブルが着脱可能なものになっているほか、アルミ削り出しによる筐体も黒ベースのものに変更されている。

ケーブルが着脱式になっているのも変更点

試聴音源には、山下達郎の「ARTISAN (30th Anniversary Edition)」CDを選択。CDプレーヤーにはアキュフェーズの「DP-570」、専用ドライバーユニットに「SRM-T8000」を組み合わせたが、第一印象はドラムの疾走感が気持ちいい! ということだ。たとえば一曲目「アトムの子」の打ち込みドラムに込めた細やかな意図、ギターのアレンジの妙味などがしっかり掴み取れる。山下達郎の声の魅力のひとつは濁音や鼻濁音の抜ける柔らかさだが、その声の質感も心地よく耳に浸透してくる。

クラシックのオーケストラ作品では、空間の広がり感を豊かに表現しながらも、ひとつひとつの楽器の役割がよく見えてくる。壮大な空間を演出しながらも細部まできちんと見通せるというのはスタックスならではの魅力だ。

あえてX9000と009Sとの違いを挙げるならば、X9000のほうが乾燥したさらさらとした肌触りの良さ、009Sはすこし湿気感や粘り気を含んだ空気の圧を感じるといったところか。この辺りは聴きたい音楽に合わせて好みのチョイスができそうだ。

ただし、これは新製品をいち早くお借りした状態でのインプレッションで、実際に数時間鳴らし込んだだけでもかなりの音の変化が感じられた。具体的には低域の力感やリアリティなどが、鳴らし込むごとにより深まる印象。イヤースピーカーのポテンシャルはまだまだ先にあると期待させるものであった。

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