公開日 2019/12/28 10:08

DITA Audio代表、ダニー氏直撃インタビュー! 超弩級イヤホン「Dream XLS」の真価に迫る

なぜダイナミックドライバー1基にこだわるのか?
プレミアムヘッドホンガイド編集部
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
プレミアムイヤホン市場で絶大な存在感を放つ、シンガポール生まれのブランド「DITA(ディータ)」。オーディオイベントのために来日した創立者のダニー(DANNY TAN)さんに、ものづくりの哲学や、最新フラグシップ「Dream XLS」の魅力についてお話を伺った。


インタビュー取材にご協力いただいた、DITA Audioのみなさん。左からKENNETH KOH氏、DANNY TAN氏、ASHER YEO氏
DITA(ディータ)はなぜ、
ダイナミック型ドライバー1基にこだわるのか?


ーー ダニーさんのオーディオの原体験はどんなところにあったのでしょうか?

オーディオの虜になるきっかけは、コレクターでもあった祖父の倉庫にあったんです。年末の大掃除があると、15歳くらいのときは必ず、友人と一緒にそれをお手伝いしていたんですが、そこでいろんなガジェットを集めてきて、それを修理したり、リメイクしたりして遊んでいたんです。

なかには当時5,000USドルはするようなハイエンドオーディオもあって、こんな贅沢なものをバラして改造していじることができるなんで、いま思えば特別な環境でした(笑)。当時はインターネットなんて、それほど発展していませんでしたから、読めない日本の雑誌も買いあさって情報を集めて、いい音を求めて、本当にカットアンドトライの繰り返し。それでドンドンとオーディオの世界にハマっていきました。

ーー 実際にイヤホンを手がけるようになったのは、いつ、どのような背景からだったのでしょうか?

大学に進学したときに、iPhoneが登場して、これからのオーディオは、イヤホンの時代になることを確信しました。初期のスマートフォンの付属イヤホンは、どれも音がチープでした。でも、ShureやWestone、ETYMOTICのイヤーモニターにしたら、まるで世界が変わる。とてもいい。でも、昔、祖父の家で体感したようなハイエンドのHiFiの音とはちょっと違うなと、私は思いました。それなら、自分たちで音質のいいイヤホンを作ってしまおうと決意して、2011年には会社を興して開発をスタートしました。スピーカーやドライバーの仕組みの基本は理解できていましたし、20年来のパートナーのひとりであるデスモンド(DESMOND TAN)はケーブルの専門知識も持っていたので、他にないこだわりのイヤホンが生み出せると確信していました。

ーー ダイナミック型ドライバー1基という構成は、その当時からコンセプトにあったのでしょうか?

私が本当に素晴らしいと思える、超ド級のハイエンドスピーカーをたくさん聴いてきて気がついたシンプルな事実は、どれもダイナミック型ドライバーを使っているということでした。HiFiサウンドを目指すうえで、このダイナミック型ドライバーの質を追求することこそが、オーディオブランドとして最優先で取り組むべきことだと考えました。

マルチウェイのバランスド・アーマチュア型ドライバーに比べると、シングル構成のダイナミック型ドライバーの方がよりナチュラルな音色が得やすいとも感じていました。複雑にネットワークを構成したりすると、ケーブルの本数や接点も多くなる。これもオーディオ的には少ない方が有利だと考えています。

ーー コネクターにMMCXではなく2Pinを使っているのも、そのあたりに理由がありそうですね。

はい、本当は接点がより少ないという意味では、リケーブルができない仕様がベストだと思っています。とはいえオーディオファンとしては、絶対にケーブル交換はしたいでしょう(笑)? 現在は、より接点が安定していて、それなりに汎用性もあって、音質面でも優位性がある2Pinを選択しています。

ーー ダニーさんはデザイナーでもあると伺いました。普段、どんなものからデザインの着想を得ているんですか?

「Answer」や「Truth」を覚えていますか? どれもまるい円をアイコニックにあしらっているのですが、あれはシンガポールの硬貨から着想を得ているんです。昔、ポケベルが流行った時期があって、あれが町中で鳴り出すのがうるさくて、ご年配の方々のなかには、遮音性を高めて自分の世界に集中するために、コインを耳穴に入れて耳栓がわりにされる方もいたんですよ(笑)。

ーー それ、本当ですか?(笑)

はい(笑)。いつも「もっとよくしたい」と考えていると、身近なものからフッとインスピレーションが得られるものです。AnswerやTruthの試作品は、音質的には完成していたんですが、デザインがまったく違う形状(編集注:finalのEシリーズのような銃弾型だった)で、しっくり来ていなかったんです。それで、量産の前にこのストーリーが浮かんで、イチから作り直しました(笑)。

心臓部となるドライバーや、内部のチャンバーの容積やエアーフローなど、アコースティック的な部分は、もちろん引き継ぎながらですけど。

ーー 音質がよいだけではダメだ、と。本当に妥協がなくて、エンジニアチームの皆さんは大変そうですね(笑)。

そんなダニーさんの渾身作となる最新フラグシップがDITA「Dream XLS」。価格はオープンで実勢¥278,000前後という超弩級イヤホンだ!

次ページ次ページからは、Dream XLSの詳細に迫ります!

1 2 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 5万円台で本格オーディオをカラフルに楽しもう!DALI「KUPID」は入門に最適なスピーカー
2 HiBy「初音ミク」コラボDAPが発売延期。コラボイヤホン「YUME」は1/30発売
3 オールジャンルでイイ盤集まる! 愛知にある穴場のレコードショップ、LiE RECORDS
4 専門店で今“売れている”“注目されている”オーディオアクセサリー<売れ筋ランキング12月 番外編>
5 明るい部屋でも“驚愕のホームシアター体験”。エリートスクリーン「ダークスター2」レビュー!
6 イオンシネマ幕張新都心、「ライブ音響上映」2/7から。『ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』など15作品
7 Bassocontinuo、インシュレーター「ULTRA FEET」にアナログプレーヤー専用モデル「LEVEL 8」
8 パナソニック、ゲーミングネックスピーカー「SC-GNW10S」に『バイオハザード レクイエム』コラボモデル
9 如月千早が花道を歩いた!如月千早武道館単独公演「OathONE」でソニーPCL「groovots」が活躍
10 MONDO by defunc、Bluetoothヘッドホンの数量限定カラーモデル「FREESTYLE Smoky Transparent」
1/28 10:43 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX