公開日 2015/12/10 12:31

「DCD-SX11では“旗艦モデル超え”を狙った」− デノン開発者が込めた想いを語る!

新“11シリーズ”のSACDプレーヤー
構成:編集部 小澤貴信
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
11年ぶりに刷新した“ミドルハイクラス”であるデノン・11シリーズ。SACDプレーヤー「DCD-SX11」(試聴レポート)はドライブメカからUSB-DACまで全て新規開発された野心的な製品だ。新白河のデノン拠点にて、本機の開発に携わった同社の出口昌利氏に、デノン新世代のサウンドを達成した開発秘話を伺った。

DCD-SX11の開発を担当した(株)ディーアンドエムホールディングス グローバル プロダクト ディベロップメント プロダクト エンジニアリング 出口昌利氏。今回は福島県・新白河のデノン開発試聴室にてお話を伺った

■「DCD-SX11」が旗艦機「DCD-SX1」の弟モデルではない理由

−− 「DCD-SX11」は、デノンのHi-Fiコンポーネントにおける人気ラインナップ“11シリーズ”の11年ぶりとなる新モデルです。また、一昨年に登場したフラグシップモデル「DCD-SX11」の次のクラスに位置する製品でもあります。しかし製品発表会では、「DCD-SX11は、DCD-SX1をダウングレードした“弟モデル”ではない」ということを特に強調されていました。

出口氏 価格帯で言えば、旗艦機DCD-SX1の下位モデルとなりますが、“音質もSX1の下位”とは思われないモデルを開発するということが念頭にありました。「予算的にSX1を購入できないから、SX11にしよう」というのではなく、「この音の方が好きだからSX11を選んだ」と言っていただけるような製品開発、音作りを当初から目指したのです。

デノン「DCD-SX11」 ¥360,000(税抜)

−− それでは、DCD-SX11と旗艦モデルDCD-SX1の間には音作りにおける“キャラクターの差”というものがあるということなのでしょうか。

出口氏 DCD-SX1から音を変えたという意識はありません。一方でフラグシップ機では、当然ながらより多く物量が投入されました。具体的には、ドライブメカの下に配置した鋳物アルミベースやツイントランスの電源部、L/Rチャンネルそれぞれに1基ずつDACチップを搭載した点などです。こうした物量投入があって可能となるパワフルでエネルギッシュな魅力を全面に押し出したのがDCD-SX1でした。

DCD-SX11においては、価格の面からも投入できる物量は限られているので、DCD-SX1と同じ土俵で勝負しても敵うはずがありません。だからこそ、いくつかの異なるアプローチに着目したのです。中でも大きなポイントになったのが“空間表現”でした。ちょうど本機の開発着手と時期を同じくして、デノンのサウンドマネージャーが山内(編集部注:山内慎一氏)に交代をしたのですが、山内も“空間再現”や“音の広がり”という点を非常に重要視していました。

−− 山内氏はDCD-SX11の発表会において「11シリーズでデノンサウンドを再定義する」という表現を使っていました。

出口氏 山内にとってサウンドマネージャーに就任してから最初の本格的なHi-Fiコンポーネントだったので、デノンサウンドを再定義したいという意思はあったはずです。しかし、11シリーズが目指した音がこれまでのデノンのサウンドから逸脱したものだという意味ではありません。

次ページ旗艦モデルと同様にとことんまで追い込んだノイズ対策

1 2 3 4 5 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 iOS 27.2配信開始。「Siri AI」がついに日本語対応、カメラのSiriモードや「Siriで作文」も
2 「きのこの山ワイヤレスイヤホン」が“Pro”になって再登場。11/1からクラファン開始
3 アップル、初の有機EL搭載で防水の新「iPad mini」。完全密閉で画面震わすスピーカーも
4 B&W「805D4」がスピーカー1位。新製品「805D5シリーズ」値上げで購入決断へ背中を押す<ハイファイオーディオ売れ筋ランキング9月>
5 トーンアームのメカニズムから探る、デノンのアナログプレーヤーの独創性。岡芹 亮氏が語る開発の美学
6 パナソニック、ミニコンポの生産を11月以降順次完了へ。後継商品の予定なし
7 『はじめてのアナログプレーヤー』vol.3、10/29から無料配布! 巻頭にはシャッポが登場
8 BS日テレ、映画『ゴジラ』第1作と『ゴジラ-1.0/C』を2週連続完全ノーカット放送
9 “いい音”のための家具。OJASとカリモクのコラボイベント、代官山のザ・コンランショップにて開催中
10 オンキヨー、『魔法騎士レイアース』完全ワイヤレスイヤホン。光/海/風の録り下ろしボイス搭載
10/28 12:38 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー 202号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.202
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
ケーブル大全2026
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.34 2026 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.34(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • AEX
  • AA AWARD
  • analog Grand Prix