公開日 2015/02/10 13:19
【開発者インタビュー】AudioQuest「NightHawk」は技術革新でヘッドホンの常識に挑む
開発期間は27ヶ月。試作パーツは数千に及ぶ
今年1月に開催された2015 International CESにて、AudioQuestは同社初のヘッドホン「NightHawk」を正式発表し、実機を公開した(関連ニュース)。編集部ではこのタイミングで、NightHawk開発を担当した同社のSkylar Gray氏にインタビューを行うことができた。
■長年あたためてきたヘッドホンのアイデアをAudioQuestで具現化できた
ーー まずはAudioQuest社でヘッドホンを手がけるようになった経緯について教えてください。
Gray氏 私がAudioQuestに入社したのは2年ほど前です。それ以前にはWestone社に在籍して、カスタムIEMを含むイヤホンの開発を専門としていました。しかし当時から、オーバーヘッド型ヘッドホンを手がけたいという気持ちはありましたし、アイデアはいつも頭の中にたくさんありました。
AudioQuestに入社した際、CEOのビル・ロウには「自分の信念とパッションを信じて、現在のヘッドホン市場において存在価値がある、個性的な製品を開発してほしい」と言われました。私自身、これだけ多くの製品が存在するなかで、従来の発想の枠にとらわれたヘッドホンを開発しても意味がないと感じていました。
ーー NightHawkの開発は、Grayさんの入社と共に開始されたということなのでしょうか。
Gray氏 NightHawkの構想自体は私の中に何年も前からありましたが、以前に在籍していた会社では表現しきれなかったものでした。以前から、ヘッドホンには構造・材料・デザインなどあらゆる点においてまだまだ改善の余地があり、かつ飽和状態とも言えるヘッドホン市場においては、大胆な発想と地道な努力の両方を重ねていかなければ、ユーザーが買う価値を見い出せる製品を作り出すことは難しいと考えていました。可能な限り新しい技術、新しいやり方を一から構築したかったのです。
ビル・ロウは自由な開発環境を与えてくれたので、私はNightHawkについて自分の好きなように追求することができ、とても満足しています。AudioQuestの社内には想像力をくすぐる環境がありましたし、自由な発想が求められたことも刺激になりました。
■ヘッドホンにおいてまず大切なのは、長時間でもストレスを感じない“装着感”
ーー NightHawkにおいては、音質はもちろんですが、まず快適な付け心地にこだわったと伺いました。
Gray氏 NightHawkを開発する上での信念のひとつが「装着感」です。これまでヘッドホンは、装着感をあまりにもおざなりにしていたのではないでしょうか。長い時間音楽を楽しく聴くには、頭に装着したときに、特定の場所に圧力が集中してストレスを与えるようなことは避ける必要があります。
ーー どんなに音が良いヘッドホンでも、長い時間装着しているのが苦痛では、愛用するのは難しいですね。
Gray氏 もちろん聴感上の聴き疲れ、という問題もあります。ただそれに先だって、長時間の圧迫感、痛み、肌触りといった要素も無視すべきではありません。音楽は楽しむために聴くものです。そこに苦痛が伴うのは本来あり得ないことです。素晴らしい音楽を聴くとき、何時間でも浸っていたいと思いますよね。それなのに、長時間着けているのが苦痛になるヘッドホンは少なくないと思います。それではどれだけ音質が良かったとしても、せっかくの音楽が楽しめなくなってしまいます。
そこで採用したのが、自己調整式のヘッドバンドです。自分の頭のサイズに応じてユーザーがヘッドバンドを微調整する必要なく、最適なポジションに収まるようになっています。そしてこのヘッドバンドが、ヘッドホンの質量を頭部にうまく分散させます。
このヘッドバンドには、いちいち微調整を行うことなく最適なポジションを得られるというメリットもあります。ヘッドホンで実際に音楽を聴いているとき、席を立つ用事ができたり、電話がかかってきたりしたとき、その都度ヘッドホンを外しますよね。そしてまたヘッドホンを装着するときに、ヘッドバンドを微調整する必要が出てくる。自己調整型のヘッドホンにおいては、こうした手間を解消できます。着脱が多いというヘッドホンの本質に着目したのです。同じ頭の形であっても、その瞬間瞬間や動作によってズレは発生してしまいますからね。
ーー 確かに、先ほど実際にNightHawkで音楽を聴いてみたのですが、フィット感が非常に良かったです。
Gray氏 ヘッドバンドだけではありません。ハウジングとヘッドバンドを接続する部分にはサスペンション構造を取り入れ、ハウジングが全方向に可動するようにしました。これは特許取得中の構造です。録音マイクのカプセルをマウントする部分のサスペンションに類似した構造のものがあり、そこからこのアイデアが生まれました。
■長年あたためてきたヘッドホンのアイデアをAudioQuestで具現化できた
ーー まずはAudioQuest社でヘッドホンを手がけるようになった経緯について教えてください。
Gray氏 私がAudioQuestに入社したのは2年ほど前です。それ以前にはWestone社に在籍して、カスタムIEMを含むイヤホンの開発を専門としていました。しかし当時から、オーバーヘッド型ヘッドホンを手がけたいという気持ちはありましたし、アイデアはいつも頭の中にたくさんありました。
AudioQuestに入社した際、CEOのビル・ロウには「自分の信念とパッションを信じて、現在のヘッドホン市場において存在価値がある、個性的な製品を開発してほしい」と言われました。私自身、これだけ多くの製品が存在するなかで、従来の発想の枠にとらわれたヘッドホンを開発しても意味がないと感じていました。
ーー NightHawkの開発は、Grayさんの入社と共に開始されたということなのでしょうか。
Gray氏 NightHawkの構想自体は私の中に何年も前からありましたが、以前に在籍していた会社では表現しきれなかったものでした。以前から、ヘッドホンには構造・材料・デザインなどあらゆる点においてまだまだ改善の余地があり、かつ飽和状態とも言えるヘッドホン市場においては、大胆な発想と地道な努力の両方を重ねていかなければ、ユーザーが買う価値を見い出せる製品を作り出すことは難しいと考えていました。可能な限り新しい技術、新しいやり方を一から構築したかったのです。
ビル・ロウは自由な開発環境を与えてくれたので、私はNightHawkについて自分の好きなように追求することができ、とても満足しています。AudioQuestの社内には想像力をくすぐる環境がありましたし、自由な発想が求められたことも刺激になりました。
■ヘッドホンにおいてまず大切なのは、長時間でもストレスを感じない“装着感”
ーー NightHawkにおいては、音質はもちろんですが、まず快適な付け心地にこだわったと伺いました。
Gray氏 NightHawkを開発する上での信念のひとつが「装着感」です。これまでヘッドホンは、装着感をあまりにもおざなりにしていたのではないでしょうか。長い時間音楽を楽しく聴くには、頭に装着したときに、特定の場所に圧力が集中してストレスを与えるようなことは避ける必要があります。
ーー どんなに音が良いヘッドホンでも、長い時間装着しているのが苦痛では、愛用するのは難しいですね。
Gray氏 もちろん聴感上の聴き疲れ、という問題もあります。ただそれに先だって、長時間の圧迫感、痛み、肌触りといった要素も無視すべきではありません。音楽は楽しむために聴くものです。そこに苦痛が伴うのは本来あり得ないことです。素晴らしい音楽を聴くとき、何時間でも浸っていたいと思いますよね。それなのに、長時間着けているのが苦痛になるヘッドホンは少なくないと思います。それではどれだけ音質が良かったとしても、せっかくの音楽が楽しめなくなってしまいます。
そこで採用したのが、自己調整式のヘッドバンドです。自分の頭のサイズに応じてユーザーがヘッドバンドを微調整する必要なく、最適なポジションに収まるようになっています。そしてこのヘッドバンドが、ヘッドホンの質量を頭部にうまく分散させます。
このヘッドバンドには、いちいち微調整を行うことなく最適なポジションを得られるというメリットもあります。ヘッドホンで実際に音楽を聴いているとき、席を立つ用事ができたり、電話がかかってきたりしたとき、その都度ヘッドホンを外しますよね。そしてまたヘッドホンを装着するときに、ヘッドバンドを微調整する必要が出てくる。自己調整型のヘッドホンにおいては、こうした手間を解消できます。着脱が多いというヘッドホンの本質に着目したのです。同じ頭の形であっても、その瞬間瞬間や動作によってズレは発生してしまいますからね。
ーー 確かに、先ほど実際にNightHawkで音楽を聴いてみたのですが、フィット感が非常に良かったです。
Gray氏 ヘッドバンドだけではありません。ハウジングとヘッドバンドを接続する部分にはサスペンション構造を取り入れ、ハウジングが全方向に可動するようにしました。これは特許取得中の構造です。録音マイクのカプセルをマウントする部分のサスペンションに類似した構造のものがあり、そこからこのアイデアが生まれました。
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