実は「学校」運営で小中学生も育てるハイセンス/中国の家電量販店にはレジが無い!? 青島現地取材こぼれ話
テレビを始めとする各製品について、日本からの記者団へ本国中国の施設を公開するなどしたハイセンス。その模様は複数の記事にわたってレポートしてきたとおりだが、それら以外にも興味深いトピックに触れることができた。ちょっとした“こぼれ話”をいくつか紹介したい。
歴史的な製品が並ぶ「ハイセンス探索センター」には日本ブランドの製品も
ハイセンスでは、製品の製造販売だけでなく、青島市内に「海信探索中心(ハイセンス探索センター)」という、家電博物館のような施設も運営している(「海信」は中国国内におけるハイセンスの漢字表記)。テレビや冷蔵庫、携帯電話など様々な製品について、懐かしい実機の展示も交えながら、その歴史を学べる施設だ。

一般的に、企業が運営するこういった施設では、自社製品の展示が中心になることが普通だろう。もちろん、1995年製のブラウン管テレビなど、ハイセンスの歴史を彩ってきた製品が多数展示されているのだが、他社製品の姿もいくつか見ることができる。

例えば、アメリカのRCAが1939年に発売した世界初の白黒テレビだったり、同じくアメリカのベル研究所(※現在はノキアの子会社になっている)が国防総省用として1938年に開発した世界初の携帯電話などだ。
そしてその中には、ソニーのポータブルテレビ「ウォッチマン」や、JVCの球形テレビ「Videosphere」(日本では「フリフリQ」という製品名で展開していた)など、日本メーカーの製品も。

日本ブランドではナショナル(現パナソニック)が1950年に発売した5型白黒テレビなども展示されている。改革開放以前には中国に民間企業が存在していなかったことも影響しているのかもしれないが、自社製品だけに固執せず、家電の歴史を広く紹介している点が非常に興味深い。自社の業績をアピールすることが目的ではなく、市民の知識向上に寄与したいという社会貢献としての意義が大きいのだろう。
なお、施設内には光の三原色など、科学の基礎を学べる子供向けの体験型展示コーナーも。さらに、子供向けの科学ショーのようなステージイベントも行われている。取材時にはちょうど小学校の社会科見学のような子供たちの姿もあり、楽しそうにショーに参加していた。

「ハイセンス学校」で次世代育成
上記の探索センターでの子供向け展示の例にも見えるように、次世代の育成という社会貢献活動も行っているハイセンス。なんと、学校も運営しているという。

その名もズバリ「海信学校」。小中一貫校で、ハイセンス従業員の子息だけでなく、広く一般から児童を受け入れている。科学技術に重きを置いた教育を行っているそうだ。
中国の家電量販店にはレジが無い!?
中国の大手家電量販店「JDモール」(京東商城)も視察することができた。テレビ売場があったり冷蔵庫売場があったりと、店内のつくり自体は日本の量販店とも似ているが、大きな違いが、ネットショッピングサービス「JD.com」が母体である点だ。
より正確に言うと、母体であるというよりも「JD.comのリアル店舗」。店内にレジはなく、気に入ったアイテムは値札のQRコードをスマートフォンでスキャンしてJD.comの販売ページで購入するというシステムになっている。
店頭で見てネットで買う、店頭のショーウィンドウ化の究極進化形と言えるかもしれない。ちなみに、ハイセンスのテレビ売場には日本円に換算すると2000万円近い163型の超大型MicroLEDテレビ「163UX」 も展示されていたが、店員によると「今までに何台か売れている」とのことだった。





