「オーディオ・ビジュアルファンを増やしたい」、 佐藤太郎が1Kホームシアターに賭けた全アイテムを大公開
きっかけはアルテックと真空管、オーディオ・ビジュアルのマニア道も深化
今思い返すと、筆者が小学生の時にピアノ教室でアルテックのスピーカーとWestern Electricの真空管「300B」やTANGOトランスを使ったアンプに出会い、オーディオに興味を持ったのが最初のきっかけだ。ふくよかで柔らかい音色に心地よさを感じ、オーディオの素晴らしさに感銘を受けたことを覚えている。
中学生の時になると、コンパクトなオーディオシステムをお年玉で買って様々な音楽を聴きこんだ。ケンウッドのスピーカー「LS-K701」、デノンのCDプレーヤー、マランツのプリメインアンプといった機器を揃えるだけでなく、設置位置やインシュレーターの投入、ケーブル等を取って入れ替える面白さを実感したのもこの頃だ。
高校生になると、知人のオーディオマニアからプラスビジョンのデータ用プロジェクターをタダで貰ってからビジュアルにも興味を持ち始める。白いA4用紙とセロハンテープでつなぎ合わせてスクリーンを作成し大画面で見る映像に驚いたのは懐かしい思い出であり、ここからオーディオとビジュアルの両方が融合した、オーディオ・ビジュアルを中心に力を入れるようになったのだ。
そして、これまでプロジェクターやアンプは新製品が発売する都度、型落ちを安く買って入れ替えてきた。プロジェクターはプラスビジョンのプロジェクターからエプソン、ソニー、ビクターといった機種をおよそ10年間で13回、AVアンプはヤマハ、デノン、マランツ、パイオニアを15回入れ替えるなどしてきまして、オーディオ・ビジュアルマニアへの道がどんどん深くなっていった。
本連載「佐藤太郎のひと間から始める“シアター生活”」では、筆者のオーディオ・ビジュアルへの探求心の赴くままに、気になるコンポーネントはもちろん、設置のテクニックから機能の使いこなしまで、さまざまな方向から深掘りしていきたい。今回は自己紹介がてら、筆者のオーディオ・ビジュアルシステムを見せていきたい。
賃貸1Kのホームシアター! DIY精神の創意工夫で90型/5.1.5chを築く
ホームシアターシステムは、4K映像を投映する90型と5.1.5chサラウンドをリビング全体に使って構築した。
スピーカー5.1.5ch。地上スピーカーはイクリプスで統一し、フロントとサラウンドバックに「TD712zMK2」、センターに同ショートスタンド、サブウーファーに「TD316SWMK2」を使っている。部屋全体を囲うように四隅に設置し、耳の高さに向けて角度を固定している。「正確な音の再現を目指した」というスピーカーで、音楽や映画の録音をありのまま引き出してくれることから、音の指標とするべく採用した。
ハイトはCAMBRIDGE AUDIOの“MINXシリーズ”。音の高低差を出すため、可能な範囲で高い位置に壁掛け設置している。本シリーズはECLIPSEシリーズと設置性や指向性、高域に対する周波数特性に優れる点がイクリプススピーカーと相性が良いと感じたため採用した。取り付けは石膏ボード用のフックや落下防止ワイヤーを使うことで賃貸でも安心して使える。
プロジェクターはビクター「DLA-V90R」。レーザー光源で8K入力まで対応したハイスペックモデル。優れた諧調とメリハリのあるコントラストが特徴だ。ケーブル類は壁にケーブルストラップ、床はモールを使って固定した。設置は矢崎化工の「イレクターパイプ」と東急ハンズで買った「ベニヤ合板」「ロングシャフトねじ」を使ってプロジェクター専用台を加工している。Φ32のパイプなので耐荷重は100kgまで対応する。
スクリーンはキクチ化学の「WAV-90HDC」。サイズは90インチで掛け軸タイプながらも上位クラスと同じホワイトマットアドバンスの生地が使われて投影された絵の繊細感も素晴らしく採用した。スクリーンはカーテンレールにS字フックを取り付けている。
AVアンプはデノン「AVC-A1H」。8Kや最大15.4chに対応し、デノンらしい低音の馬力とのびやかな高音の音色が魅力だ。ブルーレイレコーダーはパナソニックの「DMR-ZR1」で、映像の再生だけではなく録画も高品質で楽しめることから採用した。
普段の使用頻度は月3 - 4回くらい。主にアニメやドラマをメインに視聴しているが、時折パソコンを接続してノベルゲームも楽しんでいる。
テレビはレグザの4K有機ELテレビ、 Jernのスピーカーまで実装
部屋の長辺には、ベッドと向かい合うかたちでテレビシステムがある。テレビはTVS REGZAの4K有機ELテレビ「55X930」。4Kならではの高解像度と有機EL特有の鮮やかな色彩と明暗ハッキリする高いコントラストから映像に引き込まれる立体的な映像を感じ採用した。ハミレックスの壁寄せスタンド「KF-260W」を使用することで狭い賃貸マンションの占有スペースを有効活用している。
スピーカーはJern「14DS」。2WAYの密閉型でありながらキャビネットがねずみ鋳鉄というユニークなモデルだ。ECLIPSEとはまた違った楽器群やセリフの生々しい響きが感じられる。なおアンプは買い替え予定でテレビ用途に合わせたマランツ「MODEL 1」を検討中。
このテレビシステムは毎日稼働している。テレビに搭載しているNetflixやAmazon prime videoでアニメや映画を視聴しているが、テレワーク中はYouTubeを再生してBGM代わりにも使っている。
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