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【連載】ガジェットTIPS

突然microSDカードに書き込めなくなった! 何が原因?

公開日 2020/08/04 06:30 海上 忍
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Androidスマートフォンやゲーム端末の補助記憶装置に利用されている「microSDカード」。指先ほどの大きさに数十ギガの大容量、変換アダプタを使えばSDカードとしても使える柔軟性も備えています。読み書き速度と信頼性を横に置き、容量だけで判断すれば、1ギガバイトあたり十円台で入手できるコスパも魅力です。

そんなmicroSDカードですが、ある日突然「読み取りできるけれど書き込みできない」状態になることがあります。SDカードのように書き込みを禁止できる物理的なスイッチ(左側面上部にある小さなスライド式スイッチ)があるわけでもなし、どういうわけか書き込めなくなるのです。

突然、書き込みができなくなることが

原因はいくつかありますが、ひとつには「データ破損防止目的の書き込み禁止」が考えられます。書き込みエラーが頻発するようになった場合、microSDカードに内蔵されているフラッシュメモリコントローラが以降の書き込みを禁止するのです。こうなると、ファイルの追加はもちろん削除や変更、microSDカード全体の初期化(フォーマット)もできなくなります。

そうなった場合、再び書き込みできるようになる可能性は低いと考えるべきでしょう。そもそもNANDフラッシュメモリは書き込み/消去サイクル数に上限があり、頻繁にファイルの追加や消去を繰り返すとそのぶん寿命が短くなります。症状が悪化して読み取りすらできなくなる前に、パソコンを使うなどして他のストレージへバックアップしておきましょう。

なお、パソコンやスマートフォンに接続しても読み取りすらできないmicroSDカードは、データ復旧業者に依頼することで内容を取り出せる可能性があります。microSDカード内部の基板に直接はんだ付けするなど高度な技術が要求されることもあり、費用は嵩みますが、大切なデータをサルベージする数少ない選択肢です。

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