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【連載】ガジェットTIPS

見た目はUSBメモリだけど別物、「UASPストレージ」って知ってる?

公開日 2020/07/17 06:40 海上忍
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パソコンやスマートフォン、タブレットの補助記憶装置として利用される「USBメモリ」。セキュリティの観点からオフィスへの持ち込みを禁止する企業・団体が増えたため、かつてほど見かけなくなりましたが、家庭ではまだまだ現役。画像や動画、音楽などのファイルを一時保存するときに欠かせない存在です。

UASPストレージの一例「ITPROTECH 外付けスティックSSD」

そんなUSBメモリですが、形はよく似ているけれど性能はかなり異なる “類似品” が存在します。それはUSBメモリではなく、USBスティックなどと名乗ることもありますが、USBポートに挿せばパソコン/スマートフォンに認識されて...と使いかたはほとんど同じ。でも、どこが違うのでしょう?

その類似品とは「UASPストレージ」。コネクタの形状は同じUSBですが、データ転送はUASP(USB Attached SCSI Protocol)という方式にのっとり行われます。一般的なUSBメモリ同様、記憶素子にNAND型フラッシュメモリを採用していますが、UASPストレージの中身はノートパソコンの記憶装置に採用されているSSD(Solid State Drive)に近いもので、コントローラICやバッファ用メモリーを搭載するなど高速性を重視した設計です。

UASPはUSBの拡張仕様で、データ転送規約のSCSI(Small Computer System Interface)をUSBで利用できるようにしたものです。パソコンでは、Windows 8以降とMac OS X 10.8以降で標準サポートされているため、ドライバソフトを用意する必要はありません。

UASPストレージは一般的なUSBストレージとして接続することも可能ですが、UASPモードを適用したほうが断然高速です。読み取り/書き取り速度とも大幅に向上しますから、長尺の動画ファイル、DSDなどのハイレゾサウンドファイルも、一般的なUSBメモリより短い時間でコピーが完了します。少々値は張りますが、それだけの価値はありますよ。

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