【連載】ガジェットTIPS

家電を壊す可能性も? ポータブル電源は「波形」に注意

海上忍
2020年07月23日
バッテリーを内蔵しコンセントを装備する「ポータブル電源」。ケーブルを挿せば屋内と同じ感覚でさまざまな家電製品を利用できる、アウトドアで大活躍のガジェットです。これからの季節、キャンプや釣り、クルマで長時間移動するときなどに重宝すること間違いなしです。

正弦波出力が可能なポータブル電源、JVC「BN-RB10-C」

しかし、ポータブル電源選びには重要なポイントがあります。コンセントを装備するポータブル電源にはDC/ACインバーターが搭載されており、出力される電気(AC出力)の「波形」によって利用できる家電製品に制限が生じるのです。

インバーターでは一定の電圧を作り出すために、波形は凸凹状の直線的な変化を見せる「矩形波」または「修正(疑似)正弦波」になることが一般的です。しかし、大半の家電製品は波形が滑らかに上下する「正弦波」を前提に設計されているため、矩形波や修正正弦波で利用すると、一時的には問題なく動作しても故障につながる可能性があります。

具体的には、パソコンやテレビなどの精密機器、扇風機などのモーターを搭載した機器、調光機能を備えた照明器具、コンピュータ制御の炊飯器や電子レンジは、矩形波/修正正弦波のポータブル電源で使用すべきではありません。ACアダプタも、スイッチングノイズが発生するなど動作が不安定になることがあるため、避けるべきでしょう。

正弦波のイメージ

一方、ホットプレートや白熱電球のように、コンピュータ制御でもモーター搭載でもない比較的単純なつくりの家電製品は問題ありません。矩形波/修正正弦波のポータブル電源はリーズナブルな価格が魅力ですが、用途が限定されてしまうため、よく用途を考えたうえで機種選定することをおすすめします。

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