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【連載】ガジェットTIPS

電源コード、束ねたら火災の危険も。その理由は?

2020/07/20 海上忍
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所帯を持つと自分の思いどおりにいかなくなるのが「テレビ周り」。よかれと思いスピーカーを置けば怒られ、ビデオレコーダーを買い足せば睨まれ...よく話を聞いてみると、裏側がケーブルだらけでイヤだ、掃除がしにくくなるといった整理整頓に関するあれこれだったりします。

だからといって、電源コードをないがしろにしてはいけません。電源コードのまとめかたによっては、最悪の場合火災の原因になるかもしれませんよ。

まとめかたによっては、最悪の場合火災の原因になるかもしれません(※画像はイメージ)

そのキーワードが「ジュール熱」。抵抗がある導体に電流を流したとき電気エネルギーが熱に変わる現象、電圧E(V)×電流I(A)×時間t(秒)で表される、あのジュールの法則で説明される熱のことです。

家電製品の電源コードは、発熱や電流漏出(リーク電流)を防止するために、導体の周囲は保護材で覆われていますが、複数のコードを束ね放熱されにくい状態で長期間使用していると、ジュール熱により保護材が溶け出すことがあります。溶け出した部分の導体が剥き出しになれば、ショートやスパークを引き起こすかもしれず、それが火災につながる可能性があります。

電源コードのジュール熱は消費電力の大きい電化製品で増す傾向があるため、その観点からも注意が必要です。いわゆる白物家電でいえば、電気ストーブやこたつ、ドライヤーといった製品が挙げられますが、テレビ周りではテレビ本体やゲーム機、AVアンプが消費電力高めといえます。

掃除しやすいよう、ホコリがたまらないようテレビ周りのケーブルをまとめておきたい気持ちもわかりますが、無理に束ねず放熱しやすい配置・間隔を心がけましょう。

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