【連載】ガジェットTIPS

モバイルバッテリー、実際に使える容量は「6 - 7割」って知ってた?

海上忍
2020年08月03日
モバイルバッテリーを選ぶとき、容量を意味する「mAh(ミリアンペアアワー)」を気にしますよね。5千より1万、1万より2万と値の大きいほうが大容量ですから、そのぶんスマートフォンを充電できる回数が増えて便利に使えます。

しかし、「自分のスマートフォンのバッテリー容量は3,000mAhだから、18,000mAhのモバイルバッテリーなら6回充電できる」と計算するのは間違いです。製品や使用期間によって多少の差はありますが、18,000mAhのモバイルバッテリーで3,000mAhのスマートフォンを充電できる回数は、18,000÷3,000=6回とはならず、せいぜい4回です。

何回充電できるか求めるには、容量に0.6か0.7を掛けた数値を使いましょう

その原因は「昇圧」にあります。多くのモバイルバッテリーは、内部にリチウムイオンの電池パック(バッテリーセル)を1 - 2本格納しており、そのバッテリーセルの出力電圧は1本あたり約3.7V。USBの出力電圧は5.0V固定ですから、バッテリーセル1本の場合は内蔵のDC-DC変換器により3.7Vから5.0Vへ昇圧しなければなりません。

セル容量18,000mAhのモバイルバッテリーは、電力が約66.6Wh(3.7V×18,000mAh)となります。これを5.0Vへ昇圧すると、3.7V出力時と比較した能力は約74%の13,320mAh(66.6Wh÷5.0V)にまで低下します。

さらに、3.7Vから5.0Vへ昇圧するときにはICによる電力消費を伴います。その損失を10%で計算したとき、実質的な出力容量は約12,000mAh、バッテリー容量3,000mAhのスマートフォンを4回フル充電できるかどうかのレベルになるというわけです。

損失は搭載されたICによって若干のバラツキがあり、5.0V時の出力容量は表示されている数値の60%、よくて70%といったところです。市販のモバイルバッテリーで自分のスマートフォンを何回充電できるか求めるときには、表示された容量に0.6か0.7を掛けた数値を使いましょう。

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