【連載】ガジェットTIPS

Wi-Fiが切れた? それ、もしかして“航空レーダー“のせいかも

海上忍
2019年11月21日
自宅でスマートフォンやノート型PCを使うときに欠かせない「家庭内無線LAN」。総務省が公開している通信利用動向調査によれば、平成25年の時点で世帯普及率は54%を超えていますから(以降の年度は調査対象外)、いまや無線LAN機器は自宅にあって当たり前の情報家電といえるでしょう。

その無線LAN機器ですが、現行製品の多くは「2.4GHz帯」と「5GHz帯」の両方に対応しています。前者は屋内・屋外を問わず自由に利用できますが、後者は屋外で利用するときには免許や登録の手続きが必要になります(電波法の規定による)。

5GHz帯は、屋外で利用するときには免許や登録の手続きが必要です

5GHz帯に利用の制約がある理由の1つには、気象レーダーや航空レーダーが5GHz帯を使用することが挙げられます。いわゆる5GHz帯にはW52(5.2GHz帯、5150 - 5250MHz)とW53(5.3GHz帯、5250 - 5350MHz)、W56(5.6GHz帯、5470 - 5725MHz)の3種類があり、そのうちW53とW56はレーダー波の影響を受けるのです。

そのため、家庭用の無線LAN機器といえども5GHz帯のうちW53とW56を使用する場合、通信開始前1分間はレーダー波検出を行い、動作中にレーダー波を検出したら他のチャネルに移動しなければなりません。このチャネル変更処理のために、日本国内で利用が許される5GHz帯対応の無線LAN機器にはDFS(Dynamic Frequency Selection)という機能が搭載されています。

つまり、無線LAN機器の通信用チャネルをW53/W56に設定していると、レーダー波の影響により突然通信が途切れてしまう可能性があります。居住する地域によってはレーダーの影響を受けないこともあるうえ、市販の無線LAN機器の多くはレーダーの影響を受けないW52を優先するよう初期設定されているため問題にはなりにくいものの、頭の片隅に入れておくべき知識といえるでしょう。

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