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レコチョク/NTTぷららの担当者にインタビュー

「レコチョクBest」「ひかりTVミュージック」はなぜ100万曲/980円/320kbpsなのか?

公開日 2013/03/07 15:28 折原一也
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■邦楽を豊富に取り揃えた100万曲。そして300もの「プレイリスト」を提供

繰り返すが、「ひかりTVミュージック」最大の特長は、最新のJ-POPなど邦楽も含めた100万曲以上という楽曲ラインナップにある。ビクターエンタテインメント、ソニー・ミュージックエンタテインメント、ポニーキャニオンなど日本の大手レコード会社20社が、楽曲を提供する。新曲の提供についてはレコード会社ごとに導入タイミングが異なるという。ざっとそのラインナップを見ただけで、邦楽ファンに馴染み深いタイトルが提供されていることがわかる。

もっとも、海外の定額音楽配信サービスを見ると1000万曲以上のサービスを提供するものも存在するので、100万曲という曲数は少ないと思う方もいるかもしれない。しかし、株式会社レコチョク社長室担当部長兼企画開発部プロデューサーの鬼頭武也氏はサービスの差別化について次のように語る。


(株)レコチョクの鬼頭氏は邦楽を充実させた上での100万曲のラインナップを、文脈感がある形で提供していくことを強調した
「率直にいうと、SpotifyやMusic Unlimitedと比較して曲数が一桁少ないというのはあります。しかし、海外のそうしたサービスを日本人のお客様が契約した場合、果たして2,000万曲をすみずみまで楽しめるのだろうか、という疑問がありました。

欧米の多くの楽曲を取り揃えるサービスでも、実際にそれなりの回数が再生される楽曲は数千曲程度とのことです。さらに、ある調査によれば、日本人のユーザーが音楽プレーヤーの中に保存している楽曲は、平均して1,000曲程度と言われています」。

ユーザーの趣味・嗜好と乖離した膨大な楽曲を用意して無理に聴いてもらうよりは、現実の音楽の聴かれ方に即したコンテンツこそ充実させたいと考えたのです。例えば、聴いたことはあっても持ってはいない、気になっている曲がそこに行けば聴ける、というように、文脈感のある形でコンテンツを楽しんでもらいたいと考えました」(レコチョク社・鬼頭氏)

そのための仕掛けとして「ひかりTVミュージック」および「レコチョクBest」で提供されるのが「プレイリスト」だ。

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