取材・執筆/ 市川二朗



P-0s
P-0で採用したCD世界初の「ロスレス・スレッダー送り超精密駆動機構」の制御回路などをリファインしたCDトランスポートの名機
直径12cmのディスクメディアは記録可能なものを含めると、現在では10種類以上に及ぶ。CD登場以降、この形態のメディアはオーディオ、ビジュアルにとって不可欠な存在となったが、全ての12cmディスクの記録再生に対応するためには数台のレコーダーやプレーヤーが必要になる。しかし、市販パッケージソフト(CD、DVDビデオ、DVDオーディオ、SACD)の再生に限っていえば、1台でまかなうことができるのだ。それを実現したのがユニバーサルプレーヤーだ。

歴史は意外と古く、最初のユニバーサルプレーヤーが登場したのは1999年である。その後、モデル数が増えてユニバーサルプレーヤーという名称が定着し(当初はフルコンパチブルプレーヤーなどと呼ばれた)、ジャンルとしての地位を確立したのはここ2、3年のことである。

CDプレーヤーから連なるピュアオーディオのプレーヤーは、当初から質実剛健、重厚長大路線の進化をたどり、その頂点といえるのがエソテリックP-0という超弩級のトランスポートである。本体と電源が別筐体でその総重量は47.2kgに達する。正に怪物であった。




UX-1
1,312,500円(税込)
初めて「VRDS-NEO」を搭載。同社の集大成的、次世代ユニバーサルプレーヤー
UX-3
735,000円(税込)
UX-1の弟分的モデル。随所に改良を加えた最新のハイコストパフォーマンス機
一方DVDプレーヤーはDVDが登場した頃は、重厚路線に走るかに見えたのだが、2、3年後に方向転換し最近では軽量薄型のプレーヤー、もしくはレコーダーがすっかり主流になってしまった。ピュアオーディオの世界では電気部品はもとより、メカニズムや筐体などが音質に大いなる影響を与える。いかに高品位で、なおかつ物量をつぎ込んだかによって、音のクオリティが決まるといっても過言ではない。しかし、ビジュアルの世界は回路テクニックや新しいLSIといった先進技術が、クオリティを決める大半の要因になっているので、軽量薄型であっても画質のいいプレーヤーが存在するのだ。

最新のDVDプレーヤーやレコーダーの再生画質はどれも高水準で、大画面再生に十分堪えうるクオリティを持っている。ただ、音質はどうしても古くとも大型重量級のプレーヤーには勝てない。厚みや力感といった要素は特に顕著だ。一昨年の秋あたりからユニバーサルプレーヤーが続々と発売されているが、ユニバーサルプレーヤーはDVDプレーヤーの延長といった感じのモデルが多く、画質はいいのだが本体が軽量級で音も軽量級、さらにモノとしての風格が不足しているのだ。僕は昨年の初め、ユニバーサルプレーヤーを自宅レファレンスとして導入すべく、色々なモデルをテストしていたのだが、いずれも音質と風格で不合格となった。

そんな折り、エソテリックUX-1に出会った。それは正に僕が待ち望んでいたユニバーサルプレーヤーの理想型であり、個人的に最も信頼するプレーヤーメカニズム、「VRDS」の進化形である「VRDS-NEO」を搭載していた。これは非常に重要なことで、UX-1がDVDプレーヤーの延長ではなく、ピュアオーディオプレーヤーの進化形だということの証なのだ。