カジュアルなのに本格派。JBL「BAR 800MK2」は“推したいサウンドバー”だ！

HDMIは入出力を1系統ずつ装備し、ARC/eARC、HDCP2.3、HDR10+、Dolby Visionパススルーなどに準拠。ネットワーク接続にも対応し、「Qobuz」「Amazon Music」などの音楽ストリーミングサービス各種を直接再生するWi-Fiスピーカーとしても使える。また、Spotify Connectにも対応し、ロスレス再生可能だ。

そして上述の通り、サブウーファーもリアスピーカーもワイヤレス接続が可能で、リアスピーカーはバッテリーを内蔵。電源ケーブルまで含めてワイヤレス化できる。

おかげでリアスピーカーは、フロント部へ繋がるケーブルを引き回す必要がない上、電源接続にも気を遣わなくて良いので、とにかく設置の自由度が高い。リビングでも無理なくリアルなサラウンド環境を築ける。

加えて、非常に工夫されているのがその充電仕様。左右リアスピーカーは、サウンドバー本体の左右端っこにピタッと装着して充電する仕組みになっている。つまり、リアスピーカーを使わない時間はサウンドバー本体に装着して充電しておき、使用したいときに取り外して設置する形になる。

しかも、サウンドバーに装着中でもリアスピーカーはアクティブのままとなり、合計10基のユニットを内蔵する1本のサウンドバーになるのだ。この、“リアスピーカーが充電中もサウンドバーであり続ける設計”は本当に無駄なく便利で、機能的なデザイン美を感じる。

BAR 800MK2レビュー：リビングでサラウンドに包まれて生活してみた

それでは、自宅でリアルに使ってみた所感をお届けしていこう。我が家の17畳LDKで、サウンドバー部を液晶テレビとHDMI接続し、テレビラックの隣にサブウーファーを置いた。

セッティングも簡単で、専用アプリ「JBL ONE」からワンタップでコネクトし、画面の指示に従うだけでスムーズ。アプリからはWi-Fiなどの基本設定が行えて、スマホがリモコンにもなる。

まずはリアスピーカーを充電すべく本体に装着して、1本サウンドバー＋サブウーファーの2ユニット状態で音を鳴らしてみた。

実感したのは、普通のテレビ放送や配信のステレオ音声も含めてクリアで、人の声がかなり聴きやすいこと。声の成分をリアルタイムで解析して聴き取りやすくする技術「PureVoice2.0」が効いているのだろう。

サッカーの試合なんかは、広い音場の中で実況解説の声が前に出てくるし、相撲中継では客席のざわめきがテレビ画面を超えて細かく広がり、行司の声が通っていて臨場感が高い。さらに、サブウーファーが太く浸透するような低音なのも印象的。コンテンツの深みを堅実に下支えしてくれている。

リアスピーカーを設置したときのサラウンド感は？

次に、いよいよリアスピーカーを取り外して、視聴位置の後方に設置。リアルなサラウンド環境で体験してみる。

リアスピーカーのサイズは169×52×128mmと非常にコンパクトで、難なくスペースが確保でき、いつもの生活空間にすんなり追加できた。リアスピーカー設置時は、上述の「JBL ONE」アプリから室内測定と最適化が簡単に行える。