Bowers & Wilkins「Px8S2」徹底レビュー!評論家も推薦、新旗艦ヘッドホンは「想像を上まわる実力の高さ」
まず、デザインについては、先に発売され大いに好評を得ている弟モデル「Px7 S3」と同世代のディメンションを採用。薄型化されたハウジング部や日本人でもピッタリフィットしてくれるヘッドバンド、密閉性を高めたイヤーパッドなどにより、屋外でも存分に楽しめる扱い易さを持ち合わせるようになった。
また、そのフォルムは美しいのひとこと。
肌の触れる部分全てにナッパ・レザーを使用することで快適さを向上しつつ、同時に上質さも演出。
アルミダイキャスト製アームはケーブルのディティールを露出させたデザインを採用するなど、カジュアルな印象のある「Px7 S3」とは方向性が異なる、シックで上品な、どことなく大人っぽさを感じさせるデザインに纏め上げられている。
“周りの人の目につきやすい”ヘッドホンとして、高い満足感をもたらしてくれる絶妙なデザインといえるだろう。
ノイズキャンセリング性能も大幅向上。絶妙な効き具合を実感
ANC性能に関してもかなりのブラッシュアップが行われている。
「音を悪くしない、1番強いノイズキャンセリング」をコンセプトに、さらなる高効果を追求。左右各4個(合計8個)のアクティブ・ノイズキャンセリング用マイクを搭載したほか、ハンガー・アームのデザインを見直して装着時の密閉度を改善するなど、様々な改良を施すことで、先代に対して中低域のノイズキャンセリング性能を大幅に向上、より静かな環境をもたらしてくれるようになっているという。
今回、運良く海外取材に行く機会があったので飛行機内で試してみたところ、確かに、絶妙な効き具合といえるANCだった。暗騒音などと呼ばれるざわつき感はもちろん、ジェットエンジン特有のノイズも巧みに低減してくれたので、快適な機内時間を過ごすことができた。
加えて、通話性能も満足度の高い出来だった。通話用のマイクは左右2個、計4個を搭載。ビームフォーミング技術や独自の音声処理アルゴリズムの採用によってクリアな音声通話だとアピールしている。
実際、自分の音声をパソコンのボイスレコーダーで録音してみたが、なかなかに滑舌のよい音声に感じられた。また、屋外での試聴取材中に電話がかかってくるハプニングがあったので、相手に音声の質を訊いてみたところ、声がハッキリとして分かりやすいという。日常使用でも、大いに役立ってくれそうだ。
なお、気になる最大連続再生時間は30時間と不便のないタフネスさを持ち合わせている。急速充電機能も用意され、こちらは15分の充電で7時間の再生が可能となっているので、バッテリー周りで不便を感じることはまずない。

Px8 S2最大のトピックは「サウンド」。ワイヤレスも有線も高音質
そして、「Px8 S2」最大のトピックといえるのがサウンドだ。
