TCL「C7Kシリーズ」は“全方位に強みを持つ4K Mini LED液晶テレビ”、コスパ抜群の売れ筋モデルを徹底レビュー
映画から音楽までBANG & OLUFSENのチューニングが巧みで臨場感豊かに鳴らしきる
アニメは『天気の子』をチョイス。花火のシーンは、「TCL全領域ハロー制御テクノロジー」の効果か、広がる光の点がにじみなく鮮やかに描かれており、繰り返し見ても感心してしまう。エリア分割数の多さがもたらすメリットが、わかりやすく現れている。
Official髭男dismの『Official髭男dism ONLINE LIVE 2020 - Arena Travelers』は、再生フォーマットにDolby Atmosを選ぶと、ステージの雰囲気が一変。ステージの広さと高さをより感じられるようになる。C7Kのスピーカー構成は、フルレンジ2基にサブウーファーという比較的シンプルなものだが、映画にせよ音楽にせよ、チューニングの巧さがわかる。BANG & OLUFSENの知見もあるだろうが、テレビの音響設計は筐体の内部構造まで伴うものだけに、開発者の苦労も伺えようというものだ。
放送番組は、ニュースやバラエティ番組を選択、肌の色味やアップコンバート(2K→4K)を確認したが、不自然な点もなく好印象。日本の放送局の絵作りに不慣れなメーカーの地上波映像は、頬の赤味がおかしかったりテロップ周辺にモスキートノイズが目立ったりするものだが、このC7Kシリーズは至って自然。「AiPQ Proプロセッサー」の画質調整の巧みさもあるが、日本市場の意見を積極的に汲み取る努力を続けてきたTCLの強みが現れた形だろう。
一朝一夕では成し得ない実力を備えた「全方位に強みを持つ4K Mini LED 液晶テレビ」
C7Kシリーズの特徴を一言でいうと、「全方位に強みを持つ4K Mini LED 液晶テレビ」となるだろうか。量子ドット技術を駆使したMini LEDの「CrystGlow HVAパネル」、2,000個以上のエリア分割で画素を細かく制御する「プレサイス ローカルディミング」、昼でもギラつきを感じるほど明るい3,000nits、そして明暗などさまざまな画質調整を行う「AiPQ Proプロセッサー」。
BANG & OLUFSENとの共同開発による音響システムも、Dolby Atmosなど立体音響フォーマットに対応することで、表現力を高めている。狭ベゼルに凹凸を少なくした背面部の構造など、デザインも実用性を考慮しつつスタイリッシュにまとめている。しかも価格はリーズナブル、ここまで内容を充実させることは一朝一夕にはいかない。自信をもってお薦めできる1台だ。

[SPEC]
TCL “C7Kシリーズ”
●デジタルチューナー数:地上デジタル×2、BS/110度CSデジタル×2、BS4K/110度CS4K×2 ●対応HDR規格:HDR10+、Dolby Vision、HDR10、HLG ●スピーカー:BANG & OLUFSEN フルレンジ、サブウーファー ●主な入出力端子:HDMI×4(eARC対応×1)、光デジタル音声出力×1、USB Type-A×2、LAN×1 他 ●ワイヤレス:Bluetooth ver 5.2、Wi-Fi6(2.4GHz、5GHz) ●主な動画配信サービス:YouTube、Amazon Prime Video、Disney+、Netflix、U-NEXT 他
55型「55C7K」
●消費電力:260W(待機時0.5W) ●外形寸法:1224W×790H×270Dmm(スタンド含む) ●質量:約14.5kg
65型「65C7K」
●消費電力:270W(待機時0.5W) ●外形寸法:1444W×899H×369Dmm(スタンド含む) ●質量:約19.9kg(スタンド含む)
75型「75C7K」
●消費電力:370W(待機時0.5W) ●外形寸法:1666W×1025H×367Dmm(スタンド含む) ●質量:約26.6kg(スタンド含む)
85型「85C7K」
●消費電力:385W(待機時0.5W) ●外形寸法:1888W×1154H×379Dmm(スタンド含む) ●質量:約36.6kg(スタンド含む)
98型「98C7K」
●消費電力:500W(待機時0.5W) ●外形寸法:2180W×1285H×420Dmm(スタンド含む) ●質量:約55.3kg(スタンド含む)
(提供:株式会社TCL JAPAN ELECTRONICS)
