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デノンのエントリーAVアンプ「AVR-X1700H」は最新かつ“上位機越え”の実力、機能も音質も躍進した

2021/11/19 大橋伸太郎
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2クラス上の機種に迫るほど、音質で大きな変貌を遂げた

AVR-X1700Hの試聴は、川崎市日進町にあるD&M本社のデノン試聴室で行った。

最初に、アナログ入力のステレオ再生を現行機種のX1600Hと比較した。X1700Hの大きな変更にDACのメーカーが変わったことがあるが、アナログ入力の場合これは関係ない。すなわち、アンプの作り込みによる地力の差がそのまま現れる。


山内流音質チューンやいかにという所だが、結論を言うと、X1700Hは音質で大きな変貌を遂げた。のびやかでしなやか、解像感が増し、音場がほぐれて歌声やソロ楽器がしっかり前に出る。スケールが大きく奥行きが深い。2クラス上のX4700Hのバランスに接近した印象だ。

しかし、前世代機であるX1600Hの濃い音影が重なり合って生み出す、緻密で求心力のあるステレオ音場表現も魅力がある。音質チューニングを担当した高橋氏がジャズギタリストであることとも関係があるだろう。このあたりの好みは、ユーザーの聴く音楽などとも関わってくるので一概に優劣を付けられないのだが、映像音響のサラウンド再生では、X1700Hの積極表現が俄然説得力を増す。

映像作品は5.1.2chのスピーカーレイアウトで聴いた。DSPの動作精度も高い。ディズニー新作『クルエラ』から、金庫の奥の蛾が羽化して飛び去るシーンでは、無数の蛾が画面から後方へ放射状の軌線で移動する。高低差、スピードや羽音の風圧もリアルだ。

ドルビーアトモスの経験厚いデノンだけに、いちばんベーシックな5.1.2ch再生でも9ch、11chのモアスピーカー再生に迫る効果が得られるのだ。音楽力も充分で映像を彩る音楽が楽しく精彩豊か。「シーズ・ア・レインボー」や「ふたりのシーズン」のスクリーンからあふれ出す広がりや密度感も十分で、スウィンギンロンドンが試聴室に満開になる。

D&Mホールディングスにて試聴を行った

本機にないものをあえて言えば、D&M製品の大きな魅力であるAuro3Dに対応していないことだ。というのも、Auro3Dは9.1ch以上が要求されるため、チャンネル数が足りないのである。

第93回アカデミー賞で最多3部門を受賞した『ノマドランド』は、アメリカ人の故郷喪失を描いたセミドキュメントで一見地味な作品だが、優れた再生システムで聴くと自然音中心の音響に深い味がある。

本作の音声はDTS-HD収録なので、本来ならAuro3Dで再生したいところだが、X1700Hの場合Neural:Xへのアップスケール動作が的確。S/Nに優れ、静寂を背景に風音や川のせせらぎなど自然音が広がり、開発と環境破壊で視野の向こうへ押しやられ、覆い隠されていたアメリカの素肌の美が音の導きで出現する。



8K対応やHDMI2.1で上位機種を上回る機能を装備し、音質にも新たな進展を見せたAVR-X1700H。価格とクラスを超える最強のエントリー機というに止まらない。最新のデノンが現在最良のAVサラウンドアンプ、といっていいのではないだろうか。

(協力:D&Mホールディングス)

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