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【PR】難敵の高級スピーカーも鳴らせるのか!?

“音質徹底追求”の特別機、パイオニア「Stellanova Limited」登場! 通常機との比較試聴で実力チェック!

公開日 2021/03/11 06:30 山之内 正
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スマホとパソコンの両方で音の違いを確かめる。まずはiPhoneに保存したハイレゾ音源とAAC音源を専用アプリ「Wireless Hi-Res Player〜Stellanova」で再生し、Wi-Fi経由でStellanovaのワイヤレスユニットに送信、同ユニットとUSB接続したDACアンプでAPS-SP101Jを鳴らす。設定はBluetoothほど簡単ではないが、一度設定してしまえば選曲操作はスムーズで、StellanovaとiPhoneをダイレクトにつなぐアクセスポイントモードなら音の途切れもほとんど起こらない。

製品を確認する山之内氏

まずはスタンダードモデルから聴く。ハイレゾ音源だけでなく、ミュージックアプリに保存したAAC音源を聴いても、音のこもり感や歪っぽさのない澄んだ音が楽しめる。スリムなラウンド形状のキャビネットがプラスにはたらくためか、特にヴォーカルやギターに余分な音が乗らず、風通しの良さが印象的だ。

低音は絶対量としては限界があるが、ヴォーカルを支えるベースの動きやピアノの和音を支える低音が消えてしまうことはなく、バランスが高音寄りに偏ることもない。音圧感についても、このシステムで聴いている分には特に不満を感じないし、ハイレゾとAAC音源の違いはもちろんのこと、BluetoothとWi-Fiのクオリティ感の違いも確実に聴き取ることができる。

背面端子部(上:USB DACアンプ/下:ワイヤレスユニット)

■Limitedモデルは「一音一音の質感が高まり、発音がクリアに」

Limitedで同じ曲を聴くと、見通しの良さに加えて、声の潤いや息遣いの生々しさ、そしてアコースティックギターの発音の鮮やかさなどが実感できる。

一音一音の質感が高まり、発音がクリアになるなど、特にハイレゾやロスレスの音源で違いがわかりやすいが、圧縮音源についても、アプリのアップコンバート機能「マスターサウンドリバイブ」をオンにすると鮮度が上がる印象を受けた。曲によっては音圧が上がったように感じられることもあるので、ぜひ試してみることをお薦めする。

CD音源や圧縮音源の高周波成分復元や量子化ノイズ除去などを行い高音質化する独自技術「マスターサウンドリバイブ」を利用可能

次にStellanovaのDACアンプにMacBook ProをUSBケーブルで直接つなぎ、ハイレゾ音源を聴いてみた。使い慣れた再生ソフトやストリーミングサービスのアプリをそのまま使えるし、デスクトップで聴くなら有線接続でもケーブルの取り回しに苦労することはない。

レンジの広いクラシックのピアノ作品を再生すると、スタンダードモデルとLimitedモデルで低音の鳴り方が明らかに違うことに気付いた。Limitedにつなぎ替えると、低音の響きの違いで演奏している楽器のサイズやメーカーごとの特徴が聴き分けられるのだ。

低音の豊かさに定評のあるベーゼンドルファーらしい音が、スリムなDACアンプと小さなスピーカーの組み合わせからも聴き取れるのだ。StellanovaのDACとオーディオ回路は基本的に原音に忠実な信号処理を行っているはずなので、ここではアンプの性能の違いがそのまま音に現れたと考えるべきだろう。

■難敵・高級スピーカーも鳴らせるのか?

Limitedのアンプ性能はかなり期待できそうなので、ここでフロア型スピーカーで聴いてみることにしよう。用意したのはモニターオーディオのPlatinum 200 II。ペアで100万円を超える高級スピーカーというだけでも無理のある組み合わせに思えるが、インピーダンスが4Ωで推奨アンプ出力100W以上というスペックの記載を見ると、ますます不安になってくる。

小型なStellanovaでも大型のフロア型スピーカーを鳴らせるのか!?

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