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inakustikの新ケーブル「MICRO AIRシリーズ」一斉試聴。独自構造を価格を抑えて実現、その音は?

公開日 2020/12/15 06:30 生形三郎
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・インターコネクトケーブル
【NF-104 AIR】

NF-104 AIRは、先述の同心円構造を持った導体による、MICRO AIRシリーズのエントリーモデルだ。やはりスピーカーケーブル同様に、軽快で、音抜けの良いスピーディーな描写が楽しめる。

エントリーモデル「NF-104 AIR」

inakustikによると、LS-104 AIRと相性の良いサウンドデザインとのことだが、なるほどLS-104 AIRに似た質感を持っているようだ。高域方向に力感があり、勢いや活力を感じさせる明るい鳴りが楽しめる。スムーズで生々しい表現を持ったケーブルで、音楽描写が重たくならないところに美点があるといえる。

【NF-204 AIR】
音元出版が主催する本年のオーディオアクセサリー銘機賞でグランプリを獲得したのが、このNF-204 AIRである。MICRO AIRシリーズの本領でもある空気絶縁の効用が発揮されたモデルとなっている。

「NF-204 AIR」はオーディオアクセサリー銘機賞2020でグランプリ獲得

NF-104 AIRよりも一層低域方向が充実すると共に、ひとつひとつの音のセパレーションが向上し、楽器ごとの姿がより鮮明に描き出される。高域方向のみならず、全体的に均一な力感を持ち、強調や詰まりを感じさせない澄んだサウンドが心地よい。演奏における繊細な表現箇所も、滞りなくスムースに描き出される印象だ。

ドラムスであれば、ハイハットでリズムを刻む際のアクセントや微細な力加減の違いによる響きの違いが描き出されるし、スネアドラムをリムごと叩いた際のスカッと抜けていくようなヒット感も、生々しくリアルな響きで描き出していく。同様に、ヴォーカルでは、ブレスの質感や唇の動きなどが、実にスムースに描き出されるところに、MICRO AIRシリーズの本領を感じる。ベース楽器も、付帯感の無い明瞭な音程表現に感心させられた。



総じて、このMICRO AIRシリーズは、まさに独自の中空螺旋構造の恩恵によるであろう、抜けの良い生々しい音楽描写が楽しめるラインナップである。いたずらに情報量や音数、解像感を追求するというよりも、とにかく軽快で詰まりのない、音と音とが自然な距離感、間合いでもって生々しく立ち上がるケーブルだと筆者は感じた。

また、ラインナップを一括して試聴すると、inakustikというブランドが、いかに導体構成における技術的なアプローチで音質クオリティを担保しているかがよく分かる。どのモデルも根本的なキャラクターは一切変わらず、製品のランクが上がると、それに合わせて音の充実度や描写力のクオリティのみが向上していくからだ。よってモデル選びは、シンプルに求めるグレードで選ぶことが出来る。

inakustikならではの爽快味溢れるサウンドを、是非ともこのMICRO AIRシリーズで体感してみては如何だろうか。

(協力:株式会社ユキム)

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