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【特別企画】黄金比のハイブリッド導体構造を継承

音楽が迫り、鼓舞される。ゾノトーン最上位“Shupreme”のフォノケーブル/リード線を検証

公開日 2020/10/30 06:40 生形三郎
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Shupremeシリーズならでは表現。情熱的なサウンドだ

試聴には、Shupreme TW-1のレギュラーシリーズとなる「RCA-RCA(1.5m)」を使用した。プレーヤーは、ラックスマン「PD-171AL」とSME「3010-R」を、カートリッジにはDS AUDIO「DS-W2」を用いてテストしている。

「RCA-RCA」100,000円(税抜/1.5m)

4種類の端子がラインナップされるため、愛用のプレーヤーに組み合わせられる

まず一聴して現れるのは、Shupremeシリーズならではの、明瞭・明快かつ情熱的なサウンドだ。各楽器の輪郭線がハッキリ、クッキリと描き出され、なおかつ、スムーズで素早い音の出方でこちらへと迫ってくる。

とりわけ低域側は、超低域まで一切の滲みのない、芯のある確かな存在感をもって伝送され、音楽に磐石な安定感をもたらしている。そしてそれが、心地よさ・快さに繋がっていることを実感させる。

ポップスやロックの音源では、ベースやバスドラムを押し出しのよい太い筆致で描く。加えてヴォーカルは、歌い手の声やリヴァーブの質感などが鮮やかなサウンドでピックアップされ、饒舌に迫ってくる。ドラムスのシンバルアタックや背景のストリングスなども、鮮烈だが決して刺激的にならずに、潤いを湛えた滑らかな音色によって、音楽を生き生きと歌い上げていく。

クラシックなどのナチュラルなアコースティックソースでは、楽器の音色がより華やかなトーンで浮かび上がり、ブライトな印象で音楽を楽しませた。とりわけ、フォルテによる高音域の演奏部分では、その輝かしさが力強い。

そして、やはりジャズソースとのマッチングの高さがひとしおである。トランペットやサックスなど、ホーン系の楽器が実に鮮やかかつ色味豊かに甦り、また発音の勢いが豊かで、実に痛快なのだ。

それら抜けの良さに加え、シンバルアタックやスネアのヒットは、押し出しの良いエネルギーを獲得し、さらなる高調を得る。音楽をテンション高く牽引して聴き手をグイグイと惹き込む強い力に、思わず圧倒されてしまった。

加えて、様々なソースを試聴して強く実感するのは、シルキーでスムーズな手触りと、ノイズを感じさせないクリーンな静寂性だ。それらが、演奏に生々しい臨場感を湧き立てるのである。

シェルリード線「Shupreme LW-1」の効果が強力。背景の静けさが一層際立つ

続いてフォノケーブルはそのままに、シェルリード線を「Shupreme LW-1」へと変更し、先ほどと同じソースを試聴した。

「Shupreme LW-1」14,000円(税抜/4本組)

効果の度合いとしては、今回の試聴機材構成では、シェルリード線の効用のほうがより直接的で強力に実感できた。Shupremeシリーズの持っている音の方向性が、より強力に立ち現れるようだ。

とりわけ、背景の静けさが一層際立ち、楽音とのコントラストが高まって、冴えた明瞭感が展開するさまに瞠目させられる。ソースのディテール表現がさらに浮き彫りにされ、このケーブルが本来狙っていた伝送の持ち味をより十全に発揮している印象なのだ。

ジャズソースでは、先ほどの個性がより際立って、ホーン類やピアノ、そしてシンバルなど各楽器のアタックやヴォーカルのエッジがさらに明瞭に立ち上がり、瞭然とした音像の輪郭を描き出す。なかでも、ウッドベースの解像感の高さが素晴らしく、ボトムが豊かながら、余韻は決して滲まずにクッキリとその存在が描き出されることが、なんとも爽快だ。

クラシックでは、強奏時には音像が鋭くシェイプされ、鮮やかな存在感で音楽が立ち現われる。たとえばソロピアノであれば、響板やフレームをはじめとする筐体の響き方など、そのピアノが持っている楽器のキャラクター、そしてさらには、調弦の状態までも明瞭に描き上げる鮮やかさが際立つ。

ポップスでは、ベースやバスドラムがみっちりと身の詰まった密度感とタイトな余韻で繰り出される。スネアやシンバルの明快なアタックとともに、ヴォーカルの歌声も子音やその余韻をハッキリと聴かせる力強い滑舌によって、まるで音圧が増したかのような、積極性溢れる充足したエネルギー感を楽しませてくれた。



総じて、ゾノトーンShupremeシリーズならではの明快かつ求心力溢れるサウンドが、「Shupreme TW-1」と「Shupreme LW-1」でも、しっかりと具現化されていることが確認できた。些細な弱音表現の全てを拾い上げて明瞭に届けてくれるような、説得力溢れる描写なのである。

これは、ゾノトーンならではの黄金比による高度なハイブリッド導体構造が成せる技、そして、その魅力を最大限に発揮させる入念なシールド構造やケーブル構成が結実した賜物なのだろう。

まさに音楽が聴き手へと積極的に迫り、リスナーがその音楽に鼓舞されるかのような活力を与えてくれる、唯一無二のサウンドといえる。

ケーブルの持ち味を最大限に発揮させるためにも、ぜひフォノケーブルとリード線の両方を組み合わせて聴きたいケーブルだ。

(特別企画 協力:株式会社前園サウンドラボ)

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