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<連載>角田郁雄のオーディオSUPREME

進化するUSB DAC、Ayre「QB-9 Twenty」。最新のサウンドは濃厚な音質と俊敏な立ち上がりが魅力

公開日 2020/06/26 10:36 角田郁雄
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■中低域に厚みを持たせた濃厚な音質を身につけた

さて、その音質です。プリアンプは「KX-R Twenty」で、モノラルパワーアンプは「MX-R Twenty」です。両機ともに最新のアップグレードを行い、10年以上の付き合いとなっています。スピーカーは、Vivid Audioの「G3-S2」です(ユニットアップグレード)。ミュージックサーバーとして、USB出力のカクテルオーディオの「X50Pro」を使用しました。

デジタル出力にはカクテルオーディオのX50Proを使用

実際に、ジョニ・ミッチェルの「Mingus」(192kHz/24bit)を再生して感じたことは、QB-9 DSDでは極めて色付けの少なく透明度の高い、高解像度な再生音であったのに対し、本機では中低域に厚みを持たせた、結構、濃厚な音質を身に付けたように思います。「God must be a Boogie Man」では、床をハンマーで打ち付けるかのような打音も鮮烈です。

ジョニ・ミッチェル「Mingus」(192kHz/24bitで試聴)

ジャズやクラシックなどのジャンルを問わず、DACチップ、クロック回路、ダイヤモンド回路などの効果が発揮され、ワクワクするほどの再生レンジの広さとレスポンスの良さを体験させてくれます。弱音から強音へと瞬時に変化する旋律では、俊敏な立ち上がりの良さも感じます。

私の気にかける倍音成分も実に豊富で、バーンスタイン指揮、ウィーン・フィルによる「ベートヴェン:交響曲集」(192kHz/24bit)や、カラヤン指揮、ベルリン・フィルによる「シューマン:交響曲全集」(2.8MHzDSD)などを再生すると、弦楽パートの胴の響きや金管楽器の響きを、解像度高く、リアリティたっぷりで聴かせてくれます。

また、ノルウェイの2Lがリリースしたピアノトリオ、ホフアンサンブルの「Polarity」(352.8kHz/24bitDXD)では、演奏の空気感、熱気のような空気感までも伝わってきます。音に厚みがあり、弱音透明度も高く、音楽に深みを感じさせてくれます。

ホフ・アンサンブルによる「POLARITY」(352.8kHz/24bitDXDにて試聴)

なお、ミュージックサーバーX50Proの現ファームウェアでは、11.2MHzDSDは352.8kHz/24bitに変換されて再生されますが、将来、動作検証が実行されれば再生可能となるかもしれません。なお、私が所有するメルコシンクレッツのオーディオNAS、DELA「N1Z」の最新バージョンでは動作検証されていて再生可能です。その他のパソコンなどでの再生方法については、輸入元のアクシスのサイトで確認すると良いでしょう。

QB-9は、数多く販売され、ユーザーも多いはずです。アップグレード費用は決して安価とは言えませんが、明らかに内部回路や音質が進化したと言えます。軽量なので、1階と2階の部屋両方で楽しんでいるところです。

最後に、今回のコロナウイルスの蔓延により、新しい生活の仕方や仕事のやり方が必要とされていますが、まずは、今までどおり防御をしつつ、周りの方への気遣い、コミュニケーションも大切のように思えます。ともに、何としても切り抜けましょう。

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