[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域【第249回】

あえて推したい!1000円台からの“強くて安い”エントリークラス有線イヤホン3選

高橋 敦

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2020年06月18日

音楽のサブスク配信やYouTubeなどのネット動画コンテンツの音声は、データ量を少なくするために圧縮処理が行われている。その圧縮の処理による音質への悪影響としていちばん出やすいのは、高域から超高域の損失だ。

そこでAZELはその高域の損失をイヤホンの側でいい感じに補うような音作りを採用。独自に調整した「フィボナッチフィルター」で高音域の自然な存在感を高めてある。

音を耳に放出する出口に設けられた「フィボナッチフィルター」で高音域を調整

そしてもうひとつのポイントは、スマホ側の再生能力の弱さへの対応だ。音にもこだわっているプレミアムクラスのスマホ等であれば話は別だが、普通のスマホのイヤホン出力、あるいは付属品レベルのUSB-C/Lightning to 3.5mmイヤホン出力変換ケーブルのオーディオ的なクオリティは必要最小限程度。

特にオーディオの世界で「アンプの駆動力」みたいな表現をされている要素は不足しがちで、結果、イヤホン側の特に低音のポテンシャルを引き出しきれないことが多い。低音のボリューム感が出なかったり、ボリューム感は出ても力強さが不足したり…。

そこでAZELは、アンプの力が不足気味でも豊かな低音を出せるような音作り、アンプへの負担が少ない設計を採用。たとえるなら「スピードが出しやすいのに軽く漕げる自転車」みたいな、乗り手=スマホに優しいイヤホンに仕上げられているというわけ。

AZELはこういう環境にも強い!

実際、AZELを上記の変換ケーブル経由でiPhone Xと組み合わせてサブスクストリーミングを聴いてみると、シンバルなど高音の描写はシャープ!とまでは言わないが、ぼやけないクリアさを確保したものになるし、ベースやバスドラムのボリューム感はたっぷりと余裕がある。

低音については「ボリュームありすぎ!」と感じる方もいらっしゃるかもしれない。そんなときは一段階だけ小さなイヤーピースを試してみてほしい。すると低音が適度に抜けてちょうどいい感じになる場合もあるのだ。

しかし、イヤーピースがS/M/Lの3サイズしか付属しないイヤホンでサイズを小さくすると、低音が抜けすぎたり遮音性が下がってしまったりしがち。でもAZELにはSS/S/MS/M/ML/ Lの6サイズも付属しているので、そういうことにもなりにくい。



▼ピエール中野が強い!Hi-Unit「HSE-A1000PN」

続いてHi-Unit「HSE-A1000PN」を紹介しよう。価格は税込1,700円。これが今回ピックアップした中では最も異色!しかしイヤホンとして一般論的に見ると、実はこれが普通、というかこれぞ王道!な製品だったりもする。

1700円感が薄すぎる金属ボディ。ピンクカラバリもあり

付属イヤピは今回紹介の他2モデルより少ないが他2モデルが豪華過ぎなだけで4サイズ付属なこちらも十分

というのも、この製品の最大最強のセールスポイントである、凛として時雨・ピエール中野氏によるサウンドチューニングが「いい音ってこういうのでしょ?」と言わんばかりの、特殊な狙いなどはない正統派サウンドなのだ。

有線ピヤホンは「王道正統派サウンド」と「ピ様」が強い!

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