ハイレベルな中での個性の違い

FAudioの新ダイナミックイヤホン「Minor」レビュー。あの「Major」と比肩しうる完成度

高橋 敦

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2019年11月18日
FAudioは香港発のカスタムインイヤーモニターブランド。自社ブランドカスタムIEMの発売は2016年からという新鋭ブランドだが、特にアジア圏ではすでに高い評価を確立している。

FAudioのダイナミック型イヤホンに新モデル「Minor」登場

高評なカスタムイヤーモニターだけではなく、同社のラインナップにはもうひとつ、実に魅力的な製品ラインが存在する。それは、ダイナミック型ドライバー搭載のユニバーサルイヤホンだ。

象徴的なハイエンドモデル「Major」を筆頭に、同社ダイナミック型イヤホンの大きな特長は、自社開発ドライバーに “メディカルファイバー” 素材を活用した振動板を採用する点だ。

ダイナミック型イヤホンのハイエンドモデル「Major」

そして、加えて注目してほしいのは、付属のイヤーチップも自社開発していること。音を生み出すドライバーから出口となるイヤーチップまで、全てを自社開発するというこだわり、本気が注ぎ込まれたイヤホンはそう多くはない。

今回ラインナップに追加される「Minor」もまた、彼らの本気が注ぎ込まれたニューモデルだ。Minorの登場により、ラインナップは以下の通りとなった。

Major(14万6000円前後)/φ10.5mmチタニウム・メディカルファイバーダブルレイヤー振動板
Minor(7万3500円前後)/φ10mmベリリウムコーテッド・メディカルファイバー振動板
Passion(3万9500円前後)/φ9mmメディカル・ファイバー振動板

価格順で見れば、MinorはFAudioのダイナミック型ユニバーサルイヤホンの中で、ミドルクラスということになる。

しかしその技術内容を確認し、実際のサウンドを聴くと、Majorに対しての下位モデルという印象は薄い。価格は約半分に抑えられているが、Majorと対等の選択肢にもなり得るモデルなのだ。どちらもFAudioらしい音色を持ちながら、各々の魅力も備えている。

音楽において「メジャーキー=長調」と「マイナーキー=短調」が裏表であるように、MajorとMinorも、FAudioの魅力のそれぞれ別の面を表現するモデルとして仕上げられたのではないか。そのように想像させてくれる。

“メディカルファイバー” 振動板に、ベリリウムコーティングを採用

それでは早速、FAudioの新たな一面を見せてくれる新モデル「Minor」の内容を確認していこう。

ダイナミック型ドライバーのキーパーツである振動板は、前述のようにベリリウムコーテッド・メディカルファイバーという素材によるものだ。

全モデル共通の独自振動板にベリリウムコートで新しいアプローチ

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