【特別企画】約13時間の再生が可能、aptX HDにも対応

マニアも魅了する意欲作! AVIOTの“ハイブリッド・トリプルドライバー”BTイヤホン「WE-BD21d」レビュー

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山本 敦

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2019年06月13日

ハイブリッド方式ならではの一体感豊かなサウンド

今回はWE-BD21dをソニーのスマホ「Xperia 1」にaptX HDコーデックを選択してつなぎ、ハイレゾの楽曲を中心に試聴してみた。いくつかの楽曲を聴いてみたところ、Xperia 1との組み合わせにはSpinFitのイヤーピースが好相性だったのでこちらをリファレンスにした。

Android端末と接続してサウンドをチェック

クリアでスピード感に富む中高域と、ふくよかで力強い低音を併せ持ち、それぞれを明快に描き分けながら一体感豊かな音楽を楽しませてくれるイヤホンだ。開発者たちがハイブリッド方式にこだわったことへの成果が見事に形を成した。音の分離と定位がとても自然なので聴き疲れしない。特に音場の奥行き方向への広がり感が伸びやかで限界を感じさせなかった。aptX HDらしい解像度の豊かなサウンドがしっかりと味わえる。音声コーデックによる音質の違いも、このイヤホンで聴けば実感を伴うだろう。

アリス=紗良・オットのアルバム『ナイトフォール』から「ベルガマスク組曲:第2曲:メヌエット」は、歌うようなピアノの豊かな抑揚感に息をのんだ。ダイナミックレンジがとても広く、深く沈み込む低音の堂々とした鳴りっぷりだけでなく、ピアニッシモの音符も引き締まっていて押し出しがよい。静寂の中で躍動する熱のこもった音楽に引き込まれる。ピアニストの感情まで伝わるようだ。まるでヘッドホン再生のようにスケールの大きなサウンドにも脱帽した。

tofubeats/ボーカル:星咲花那の「アイネクライネ・夜のムジーク」は歯切れ良く軽快なリズムが気持ち良い。ビビッドな生命感があふれんばかりのボーカルが、広々と描かれる空間に勢いよく満ちていく。歌詞の世界観に合わせながら異なる表情を見せる、繊細な歌声のニュアンスも的確に捉える。万華鏡のような楽しい演奏に夢見心地にさせられた。

SpinFitで聴くこのイヤホンの低音は量感を主張するタイプではなく、しなやかで筋肉質。スピード感に富んでいた。もしも低音の肉付きを少し良くしたい場合は、同梱されているシリコンタイプのイヤーピースに交換するだけで狙った効果が得られるだろう。楽曲や音楽を聴く環境に合わせながら上手く使いこなしたい。

イヤーピースではSpinFit(手前)も付属する

『ルパン三世 PART IVオリジナル・サウンドトラック』から「ルパン三世のテーマ 2015」では、ジャズのビッグバンドを構成する楽器の音を生々しく描き分けた。特にトランペットやサックスなど、金属管楽器の煌びやかな音色がおいしい。ビブラフォンによるソロも、しっとりとしたメロディが徐々に熱を帯びていくリアルな緊張感に体の芯が熱くなった。落ち着いたリズムを刻むドラムスと、太くてしなやかなベースのグルーブが足もとを支えながらビッグバンドの演奏をぐいぐいと引っ張る。中低域の制動力にも富むワイヤレスイヤホンだ。



WE-BD21dは、ハイブリッド方式のトリプルドライバーを、ただ奇をてらって載せただけのワイヤレスイヤホンではない。ていねいにつくり込まれた “Japan Tuned” のサウンドは耳の肥えたポータブルオーディオファンも魅了するだろう。既に複数のワイヤレスイヤホンを使っているという方も迷わずコレクションに加えるべき1台だ。

装着イメージ

装着イメージ

(特別企画 協力:バリュートレード)

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