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ストリーミング再生可能なプリメイン

Amazonから本気の “オーディオ製品” 登場!「Echo Link Amp」を早速聴いた

2019/04/10 折原一也
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もしかしたら「選曲のたびに “Alexa” と呼びかけるのが面倒そう」と思った人もいるかもしれないが、もちろんアプリ等からの操作にも対応している。例えばSpotifyを再生する場合、Echo Link AmpはSpotify Connect対応デバイスという扱いになり、SpotifyアプリからEcho Link Ampを再生デバイスとして選べる。つまりSpotifyアプリから操作できる。

「spotify」アプリからはspotify connect対応デバイスとして認識

再生操作は「spotify」アプリだけでも可能だ

なお、Alexaアプリから「オーディオコントロール」の項目で、ベース/ミドル/トレブルのトーンコントロールが可能。「クロスオーバー」からは「Echo Sub」などサブウーファー出力利用時のカットオフを設定できる。一般的なプリメインアンプに搭載される設定はアプリ側に実装されている、というわけだ。

アプリ内の “オーディオオコントロール” でイコライジング調整も可能

サブウーファー接続時用にクロスオーバーも設定できる

約6万円〜340万円のスピーカーと組み合わせて音質をチェック

では、Echo Link Ampの音質をチェックしていこう。一通りのセットアップをした上でDALI「OBERON 1」、モニターオーディオ「Silver 1」、B&W「802 D3」という3つのスピーカーと組み合わせてみた。

価格帯の異なる3スピーカーと組み合わせて音質を確認した

まずDALIのブックシェルスピーカー OBERON 1(57,000円/ペア・税抜)で音楽を聴いてみる。デジタルアンプらしいドライな色調ながら、サウンドクオリティはHi-Fiの領域と言える。声の帯域をやや立たせ気味に表現しつつ、メリハリのあるリズムを聴かせてくれる。各楽器の質感も活き活きと描き、必要な情報量を引き出している印象だ。

次にモニターオーディオのSilver 1(113,000円/ペア・税抜、生産完了品)では、ボーカル、楽器ともに伸びやかに鳴らす。繊細な高域再現で、見通しの良さも備えるが、中域は本来の “解像感” より “迫力” 方向にシフトするようだ。低域の量感は多いので、部屋の環境によってはアプリから絞っても良い。

最後に、ミスマッチは承知でB&Wの803 D3(3,400,000円/ペア・税抜)でも聴いてみた。音量は十分確保できているが、当然ながら価格相当の限界は感じさせられる。スピーカーが備える音像定位の良さ、サウンドステージの広さを、実感できる程度に引き出す。

3機種のスピーカーで聴いてみたが、Echo Link AmpとSpotifyの音源に対して、クラス・サウンド面でマッチしていたのはOBERON 1。何より楽しく、オーディオ的な高音質を聴かせてくれた。

Alexaデバイスと組み合わせての音声操作に対応し、音楽ストリーミング再生も可能。さらにアンプとして上述のような音質を備えていると考えれば、価格的にも魅力的といえる。Alexa関連デバイスならではの操作性や、既存のホームオーディオとの接続性も確保されている点から、リビングなどにシンプルなオーディオシステムを構築する際の選択肢にもなる。Hi-Fiオーディオのユーザーにとっても試してみる価値がありそうだ。

(折原一也)

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