付属ケーブルも有効活用

スマホで聴くフラグシップの音質。AKG「N5005」とスマホ&タブレット組み合わせ検証

野村 ケンジ

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2018年05月24日
名機との誉れ高いAKGのフラグシップイヤホン「K3003」の現代版であり、同時に最新モデルのAKGらしい新たなコンセプトや、ユーザビリティを内包したカナル型イヤホン「N5005」。電気的なネットワークパーツを利用しない、アコースティック要素だけで纏め上げた絶妙なバランスのサウンドメイクを継承しつつ、4BA+ダイナミック型の4ウェイ5ドライバー構成によりさらなる上質サウンドを追求。メカニカル・チューニング・フィルターも引き続き採用され、こちらは1つ増えて4パターンとなることで、幅広い好みに応じられるようにもなった。

AKG「N5005」

さらに、既存モデル「N40」同様に小サイズ筐体や着脱式ケーブルなども採用され、そのなかでもケーブルに関しては、iOS/Android両対応の標準ケーブルに加えて2.5mm4極バランスケーブル、Bluetooth接続用ケーブル、加えて日本限定仕様としてAKG純正リケーブルとなる6N-OFC導体採用の高品位なφ3.5mmストレートケーブル「CN120-3.5」も同梱されるなど、とても充実した内容となっている。

実際、そのサウンドの表現力は素晴らしいのひとこと。抜群のフォーカス感を持ちつつ、細やかなニュアンス表現をもしっかり拾い上げてくれる優秀さを持ち合わせ、高級DAPはもちろん、据置型の高級ヘッドホンアンプと組み合わせても遜色のない、高い実力を持ち合わせている。プレーヤーやアンプのクオリティが高ければ高いほど、本来の実力を発揮してくれる、懐の深さをもつ優秀機に仕上がっているのだ。

ここで、ひとつの疑問が浮かんでくる。いいDAP、いいアンプで聴けば最大限の実力を発揮してくれるN5005だが、スマートフォンではどのような音を聴かせてくれるのだろうか。イマドキ、音楽の再生環境といえばスマートフォンがメインという人も多いはずだ。ということで、今回はスマートフォン、そしてタブレットを数台用意して、これらの組み合わせではどういったサウンドが楽しめるのか、試聴を行ってみた。

音質の良さを謳ったスマートフォン3モデルと、タブレット1モデルをチョイスした

■ESS製DACを搭載、LG「V30+」との組み合わせ

まずは、LGのスマートフォン「V30+」から。有機ELディスプレイによる上質な映像とF値1.6を誇るレンズによる明るいカメラ映像が特色だが、音質にもかなりのこだわりを持っている。たとえば、ESS社製DACを4基搭載することでノイズを50%低減し、アナログボリュームコントロールを採用することで低音量でも自然なサウンドを確保。さらに、B&O PLAYのサウンドマイスターによって、音質チューニングも行われ、音楽プレーヤーがハイレゾ音源やMQAにも対応しているなど、随所にかなりのこだわりが盛り込まれている。

V30+はDAC4基によりノイズの低減を図っている

そういった製品だけあってか、N5005との相性はなかなか良かった。いやなピークのない、落ち着いたイメージのサウンドキャラクターを持ち、明るいイメージの、言葉にすれば“サラサラ”という表現が似合いそうな聴き心地の良い音を楽しませてくれる。細かいニュアンス表現もそれほど潰れずしっかりと伝わってくるので、アコースティック楽器の演奏とも相性が良い。楽曲によっては、低域の抑揚表現に少々物足りなさを感じることもあったが、バランスの良い良質なサウンドといえる。

スマホ接続でこそ活用できる付属ケーブル

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