HOME > レビュー > CHORD「SPM1400MkII」を聴く ー 音楽の躍動を余さず再現する最高峰パワーアンプ

【特別企画】フルCHORDシステムで試聴

CHORD「SPM1400MkII」を聴く ー 音楽の躍動を余さず再現する最高峰パワーアンプ

公開日 2018/03/20 08:00 角田郁雄
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

冒頭から、ドラムスが目の覚めるような俊敏な立ち上がりをみせる。このあたりには電源部の効果が如実にあらわれる。切れ味の良いシンバルとドラムの打音が、歪むことなく空間を舞う。バスドラムは立ち上がりが早いだけでなく、圧巻の音圧を示す!

透明度の高いピアノの響きが左右に展開し、ウッドベースは木質感を際立たせる。特に中盤のベースを弓で弾くアルコ奏法では、弦のごりっとした質感、バッサバッサと弓を擦る感触をクローズアップしていく。GIYA G3のダブルウーファーをものともせずに、量感たっぷりの低音が再生された。やや暖色系の音ということもあり、立ち上がりが俊敏であっても硬い音やきつい音を出すことなく、臨場感を鮮明にするところがとても良い。

SPM1400MkIIの音を聴く角田郁雄氏

圧倒的な駆動力と音楽再現力を兼ね備えたパワーアンプ

ハイレゾ再生では、テオドール・クルレンツィス指揮ムジカエテルナによるチャイコフスキー交響曲第6番(96kHz/24bit、e-onkyo)を再生した。プレーヤーからアンプまでS/Nが非常に高いので、第1楽章の弱音部においてもその静寂感が際立つ。

やがて壮大なオーケストレーションが訪れると、音像を崩すことなく、整然とした音場の輪郭を描くことにも感心させられた。特に終楽章の弦楽パートの響きは格別にスケールが大きい。ここでも弱音から強音へと移りゆく旋律は、実に美しい響きを聴かせてくれる。

SPM1400MkIIは、音楽を臨場感もってリアルに再現するという音楽再現力を見せつけてくれた

様々なハイレゾ・ミュージックを再生したが、11.2MHzDSDのサンタナ/ロータスの伝説(完全版、e-onkyo music)の演奏には感激した。コンガやドラムス、金属系パーカションの響きは立ち上がりが素早く、今この場で演奏されているかのようにリアルだ。キーボードの音が背景に点在するその中央に、リヴァーヴを効かせた色鮮やかなサンタナのエレクトリック・ギターが轟く。重心の低いベースラインも見事だ。

プリアンプを使わなかったこともあり、BluMk2とDAVEによる高密度でワイドレンジな音がSPM1400MkIIを通じてストレートに表れている。私はよりアナログ的な質感を楽しみたいと考え、DAVEのHFフィルターをオンにした。これは好みで使うといい。



フルCHORDのシステムが再現する音楽の躍動感、臨場感にすっかり惚れ込んでしまった。できればこのままずっと聴いていたいと思った。SPM1400MkIIは、技術に裏打ちされた音質とスピーカー駆動力を特徴とするが、音質という尺度にとどまらない、音楽を、臨場感をもってリアルに再現する音楽再現力をも備えている。また、長く愛用できる佇まいにも私は好印象を持った。

今、DAVEなどへの大きな注目もあって新しいCHORDファンが急増しているようであるが、ぜひ一度、CHORDのアンプの音にも触れてほしい。そしてCHORDのフルシステムで、その音と音楽の魅力を探ってほしいと思うところである。

(角田郁雄)



特別企画 協力:タイムロード

前へ 1 2 3

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック: