画質に対する真摯な姿勢を実感

【測定】「iPhone X」の有機ELディスプレイを検証。テレビ調整の基準に使える驚異のクオリティ

鴻池賢三

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2018年01月17日
スマートフォンの画質を測定で徹底的に分析する本シリーズ。第5弾の今回は、注目を集める人気端末の1つ「iPhone X」を取り上げる。

画質面では、同製品史上初めて有機ELパネル採用したのがトピックで、HDR動画再生にも対応している。今や、有機ELパネルを採用するスマホは少なくないが、後発の本機がどの程度の画質を実現しているのか興味深い。アップルならではと思えるアドバンテージはあるのか、早速検証していこう。

測定には、センサーに業務用最新カラーアナライザ:コニカミノルタ「CA-PV410」を使用。高輝度の測定に対応し、低輝度も高精度に測定できる


グラフ化には、ディスプレイの評価およびキャリブレーションで世界標準と言えるSpectraCalの「CalMAN」(写真左)、測定用パターンの表示にはSpectraCalのiPhone用アプリ「Mobile Forge」(写真右)を使用した

評価の方針

評価を行うに際し、基準を明確にしておきたい。ここでは、制作者の意図を忠実に再現できるディスプレイを良しとする。制作基準はいくつか存在するが、一般に流通しているコンテンツの現状を鑑みると、「HDTV」が主流で、数値に置き換えると色温度はD65(6508K)、色域はRec.709、ガンマは2.2ということになる。

測定に際し設定は、「明るさ自動調整」「True Tone」「Night Shift」をオフに設定している(なお、測定用パターン表示アプリのMobile ForgeがHDR未対応のため、今回はHDR測定を見送った)。

なお、ディスプレイ上の色の見え方は、周囲の環境光による色順応が影響する。映像装置の多くは、実使用状況を勘案して調整(画作り)されているケースが多く、基準値に合致しないものは全てNGというわけではない。この点を留意の上、以降を読み進んで頂きたい。

測定評価

【輝度】

ユーザーとしては、有機ELの採用で明るさ性能がどう変化したのか気になるところだろう。特にHDR再生では、ピークの最大輝度が画の印象を大きく左右するので、詳しく分析した。

さらなる高輝度化。マスターモニターに近い色再現性も

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