音質を追求したネットワークプレーヤーをさらに強化

エソテリック「N-05」にマスタークロック「G-02X」を組み合わせて、その真価を引き出す

山之内 正

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2017年10月25日

マスタークロック「G-02X」との組み合わせでは、空間再現の精度が向上

ここで、マスタークロックジェネレーター「G-02X」を本機の外部クロック入力に繋ぎ、同じ音源を聴き比べてみよう。G-02Xは10MHzに加えて、44.1/48kHz系の複数の周波数を設定できる。試聴したハイレゾ音源はサンプリング周波数が混在しているので、今回は10MHz出力からクロック信号を取り出すことにした。

「G-02X」を外部クロック入力につないで試聴開始

G-02Xは、恒温槽に内蔵した水晶発振子で0.01ppmの高精度なクロック信号を出力し、位相雑音も従来に比べて大幅に低減させるなど、Grandiosoの技術を継承したクロックジェネレーターで、同時に最大8台の機器に供給することが可能だ。今回、接続にはエソテリック製のBNCケーブルを使用した。

G-02Xを接続してN-05の動作を外部クロックに切り換えると、まずは空間再現の精度が向上する。ヴィヴァルディの四季はアンサンブルの広がりがより立体的になり、その少し手前で独奏ヴァイオリンが動きのあるソロを演奏している様子が三次元で展開。静と動の対比や各パート間で旋律を受け渡す様子が生々しく浮かび上がる。これまで他のパートに埋もれがちだった通奏低音のリズムは、外部クロックに切り換えることでより分かりやすく、隅々まで聴き取れるようになった。

N-05のクロック回路にはVCXO(電圧制御型水晶発振器)を採用

クレア・マーティンのヴォーカルは、N-05単体で再生した時よりも声の音像がすっきりと鮮明に浮かび、フォーカスの精度が一段階上がったように感じる。左手で刻むピアノの和音は、ペダルを上げた瞬間の余韻の切れが良くなって、テンポが前向きに感じられ軽快さを増す。その差は極端なものではないが、明らかにポジティブな方向での変化だ。

ジャズのライヴ録音ではさらに大きな変化が現れた。各楽器のセパレーションはそのままに、各プレーヤーの呼吸が同期した一体感のあるサウンドを引き出し、高揚感が一段階高まるのだ。臨場感を引き立てる会場の雑音までが立体的に感じられ、30年近い時間の経過を意識させない。ネットワークプレーヤーにおけるクロック回路の重要性を改めて認識させられた。

(山之内 正)

「デジタルのエソテリック」らしいこだわりのクロック・システム
エソテリックが手がける世界最高峰のディスク・ドライブメカニズム「VRDS」、そしてそのポテンシャルを引き出すために培われたDA変換技術こそ、同社の象徴する技術だ。クロックにおいても同様で、2003年に登場した「G-0」および「G-0s」は、「デジタルのエソテリック」らしさ溢れる圧倒的な時間軸管理を実現した。

超高精度を実現したG-02Xに搭載されるOCXO

本項で試聴したN-05やG-02Xは、そんなエソテリックにおける最新のクロック技術を搭載。N-05は単体機でも高い完成度を有しているが、外部クロックによるアップグレードというデジタルオーディオならではの面白さを持ち合わせている貴重なモデルなのである。
(編集部)




本記事はネットオーディオ25号からの転載です。本誌の詳細および購入はこちらから。

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