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【特別企画】連続レポート第1回

OPPO「UDP-205」導入レポ<小原由夫編> UHD BDからSACDまで、12cmプレーヤーはこれ1台で

2017/09/20 小原由夫
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OPPO DigitalのUHD BDプレーヤーを実際に導入したオーディオビジュアル評論家が、実際に自宅で本機を使ってみて、どのように画質/音質を評価しているのか、どのような使いこなしを行っているのかをレビューする連続企画。第1回目は小原由夫氏のレビューをお届けしたい。

「UDP-205」¥OPEN(予想実売価格200,000円前後)

ディスクメディアの視聴環境を一元化するためにUDP-205を導入

OPPO Digitalといえば、比較的リーズナブルなプライスで高性能なAV機器を多数輩出しているブランドとしてAV通の間で名が通っている。特に近年は、BD再生に対応したユニバーサルプレーヤーの人気が高く、今夏には待望のUHD BD対応の上位機「UDP-205」が発売されたのはご承知の通り。先頃私は同機を自宅システムに導入したのだが、使いこなしていく中でそのポテンシャルの高さには感心するばかり。今回はそのハンドリングレポートをお届けしたい。

これまで私は、規格の異なる12cmディスクメディアを複数のハードウェアで楽しんできた。すなわち、CD再生機、SACD再生機、BD/UHD BD再生機といった具合だ。それは、各々に特化したディスクドライブや信号処理回路を搭載したプレーヤーこそが、各ディスクの持味を十二分に引き出してくれると信じて疑わなかったからだ。

小原由夫氏の自宅試聴室にセッティングしたOPPO「UDP-205」

しかしそれを実践するには、必然的に占有スペースを広く必要とする。アナログプレーヤーからネットワークオーディオ、AVサラウンド再生までを楽しんでいる私にとって、有限の室内にどんどん機械が増えるのは極力避けたい。

そんな折、UDP-205をテスト取材し、このクオリティならばプレーヤーを個別に配備せずに一元化できそうだと直感したのである。4K映像のディテール描写の高さと、SACDサラウンドの濃密かつシームレスな音場再現。この2点が高い次元で達成されていることがUDP-205を導入する動機となったのだ。

導入したUDP-205がどのようなクオリティを発揮しているのか、ビジュアルとオーディオの両面からレポートした


「BDP-105D Japan Limited」を参考に音質対策がされている点も見逃せない

UDP-205は、先代の「BDP-105D Japan Limited(以下、BDP-105DJPL)」のフェイスルックを踏襲しながら、細部はより洗練されたフィニッシュになっている。すなわち、全幅430mmの上下を水平に抉ったようなフロントパネルを継承しつつ、トレイ位置をシャーシ下面に下げてより低重心化し、ディスプレイを中央に移動した。操作キーも端の方に移動したことで、フロントパネルの視覚的バランスはさらに安定したように映る(実は全高は数mm低くなっている)。

本機に搭載されたテクノロジーやデバイスの詳細に関しては、先行して掲載された大橋伸太郎氏のレポートに詳しく、そちらを参照いただくとして、ここでは簡潔に止める。

まず、本機は現時点で希少なドルビービジョン対応機である(その恩恵をフルに享受するには、ディスプレイがドルビービジョン対応の必要がある)。色域が12ビットに拡張され、より高輝度と高コントラストを実現するのがドルビービジョンの特徴だ。映像信号処理の心臓部を司るのは、MediaTek社製のクアッドコア・プロセッサOP8591のカスタム仕様。現行4K規格には万全の対応となる。

筐体は独自の「ダブルレイヤー・レインフォースド・シャーシ・ストラクチャー」に基づく、高剛性、低重心構造を採用

音声系でのトピックは、最新/最高品位のESSテクノロジー社のDACチップ「ES9038PRO」の搭載。しかもステレオ用とマルチch用に個別搭載というこだわりようだ。USB入力からは、最大で768kHz/32bitのPCM、DSD 22.6MHzのネイティブ再生に対応するというから頼もしい。

筐体は独自の「ダブルレイヤー・レインフォースド・ストラクチャー」に基づく、高剛性、低重心構造。採用された金属製インシュレーターを含め、BDP-105DJPLを参考に、無共振・無振動思想が貫かれているのが見逃せない。

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