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自由に画質を追い込める

BenQのフルHDホームシアタープロジェクター「HT6050」レビュー。THX認証取得&レンズ交換の真価とは

公開日 2017/05/11 10:00 折原一也
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DLPデバイス対応プロジェクターの世界トップメーカーとして、日本でも存在感のあるBenQ。日本国内でもコストパフォーマンスに優れたホームシアタープロジェクターのラインナップを増やし、定番ブランドとなった同社の、映画鑑賞向けフルHDホームシアタープロジェクター最上位機となる「HT6050」をレビューしたい。

「HT6050」¥OPEN(予想実売価格37万円前後)

THX HD規格認証を引っさげて登場したフルHD DLPプロジェクター

最大の特徴は「THX HD Display」認証の取得だ。「THX」とは、あのルーカス・フィルムがスタートさせた、映像・音響の品質を認定するたの厳しいテストプグラム。もともとは劇場の映像・音響の品質を監修していたが、薄型テレビやプロジェクターなどのホームデバイスにも拡大。国内メーカーもラインナップの最上位モデルの海外版は、THX認定を受けたモデルがラインナップされているのが通例だ。

本体の天面には、THX HD DisplayなどHT6050が備える性能が印字されている

厳密な色再現が求められるTHX認定のために、500点以上のデータポイントを含む200回以上のTHX試験場のテストを繰り返し認証を受けたというHT6050は、プロジェクターとしてハイエンド級。なお、BenQのプロジェクター最上位には4K対応の「HT8050」が日本国内でもラインナップされているため、「HT6050」はフルHDプロジェクターとしての最上位という位置づけとなる。

表示デバイスは1,920×1,080ドットのフルHD DLPデバイスで、6倍速のRGBRGBカラーホイールを使用。色空間はRec.709のHDTV規格に忠実な形に再現するためレンズ、ランプ、そしてカラーホイールコーティングといった部品にまで特別にチューニングが図られた設計。近年の薄型テレビではDCIやBT.2020といった色空間で語られる事も増えているが、パッケージのBlu-rayに収録されている信号はRec.709であるため、フルHD時代としての原画忠実の志向で一貫しているわけだ。

製造過程においては、DLPのカラーホイールもISFキャリブレーション訓練を受けた専門技術者がテストをする所まで徹底されている。ランプ輝度は2000lmで、コントラスト比は50,000対1とハイスペックだ。

投写レンズは、標準搭載のスタンダードレンジはオールガラスレンズによる1.25倍のズームレンズにより100インチを約3.41〜4.27m、最大サイズの200インチを約6.82〜8.55mで投射。このほかに、投射距離のバリエーションを変える別売のコンバーションレンズとしてワイドズームレンズ、セミロングレンズ、ロングズームレンズ、ワイドフィックスレンズの全4種類が97,200円〜175,500円で用意されている所も、世界中の市場で販売するトップブランドらしい取り組みだ。

投射距離の異なるレンズをオプションで用意しているのもHT6050の特徴だ

このように、スペックと特徴を並べると「THX HD Display」の映像品質に「DLPデバイス」と、海外ブランドらしい謳い文句の数々が並ぶHT6050。では実際に、日本のホームシアター用途にどれだけマッチするのか、実機を投写して画質チェックを試みた。

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