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【特別企画】連続レポート第1回

10万円切る人気モデルの実力は? 評論家が徹底分析 ー OPPO UHD BDプレーヤー「UDP-203」

公開日 2017/03/03 10:05 小原由夫
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続くch16、川に仕掛けた罠にかかった川魚。その水の透明感がとてもひんやりとした空気感を漂わせる。バッファローの群れを見る主人公の顔は、傷で滲んだ血や土の汚れ具合が実にリアル。ネイティブインディアンが食らい付くバッファローの内蔵のドス黒い赤色の生々しさにも驚いた。横殴りに吹き付ける雪の粒子感には冷たさと厳しさが現われている。

つぶれるかつぶれないかというギリギリの最暗部の微妙な描き分けが絶妙

『レヴェナント/蘇りし者』とは対照的なSF映画『オブリビオン』のUHD BDでは、ch5のシーンで主人公ジャックが操縦する乗物『バブルシップ』の白いボディや金属質が眩しい。ソニー「KJ-65Z9D」とのコンビネーションにおいては、HDR映像のピークがかなり強く感じられたので、明るさを<35>まで落とした(デフォルトは50)。ジャックの不精髭、パートナーの肌の青白さなどがグッと際立つ。色合いに偏りは見当らず、色乗りも中庸な線。非常にいい按配だ。

きめ細やかでニュアンス豊かなサウンド表現

続いてch9、レジスタンスと化した人間たちの生き残りのアジトで、拘束されたジャックが尋問を受けるシーン。長老に扮したモーガン・フリーマンの顔の輪郭、葉巻を持つ手の動きがしっかりと浮かび上がっている。暗部の階調だけでなく、つぶれるかつぶれないかというギリギリの最暗部の微妙な描き分けが絶妙だ。

たかだか10万円を切るUHD BDプレーヤーから、これほどの映像クオリティが得られているとは驚き。一世代前のフォーマットであるBDの誕生当初は、ここまで暗部再現のしっかりとした絵は観ることができなかった。その技術の進歩には隔世の感すら受ける。

フルHDのBDでも高い画質/音質を堪能。操作性にも注目したい

そのBD、フルHDの視聴コンテンツは『インターセプター』、ch10の水の星への探索シーンを観た。ここではUDP-203側で4Kアップコンとした。滑らかでスムーズな動きで、解像度の変換に伴う不自然さはまったく感じない。絵の細密感、グラデーション共に良好で、宇宙服の光沢、ヘルメットの輝きや発色など、白ピークの力強さをここでも感じる。一方でサラウンドサウンドは、凄まじい風圧と共に、宇宙船が猛スピードで突っ込むシーンの圧迫感にたいそう迫力があった。

UDP-203のホーム画面。下段のアイコンごとにバックの壁紙が切り替わる

こちらはセットアップ画面

USP-203を操作していて感心したのは、手に取ると点灯する自照式リモコンの使い勝手のよさ。OPPOならではの気配りのひとつといっていいだろう。またBD-Java等の対応ディスクを読み込んだ際の起動時間の早さ(短さ)も、よくありがちなまどろっこしさがなく、高く評価したい部分である。

手に取ると点灯する自照式リモコンを付属

ちなみに「ホーム」(トップ)の壁紙画面は、本機の高性能ぶりを誇示するかのような精密な絵柄だ。満天の星空や清々しい自然の風景など、従来のそれからは一新されている。一方でセットアップ画面のGUIは、従来路線をそっくり踏襲したもので、これまでOPPOを使ってきたユーザーならば違和感なくスムーズにコントロールできるだろう。

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