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【特別企画】HAP-S1も同時対応

ソニー「HAP-Z1ES」がアップデートで大幅進化! サーバー機能やUSBデジタル出力を検証

公開日 2016/11/04 10:55 角田郁雄
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このようにHAP-Z1ESのUSBデジタル出力機能は、本機の優れた再生機能を利用して、組み合わせるUSBオーディオ機器の活用度を高めることができるのだが、HAP-Z1ESの再生クオリティをさらに高める意味でも活用できる。

USBデジタル出力の使用イメージ。HAP-Z1ESの優れたUIやアプリで、USB-DACの再生をコントロールできるのも魅力だ

とりわけ今回組み合わせたTA-ZH1ESは、PCM音源を11.2MHz相当のDSDに変換する最新のDSDリマスタリング・エンジンとDSEE HXを搭載することができる(HAP-Z1ESは5.6MHz相当へのDSDリマスタリング)。また、TA-ZH1ESは、価格的にもより上位ランクのD/Aコンバーターといえる。

実際にHAP-Z1ESで再生、TA-ZH1ESから出力した音を聴いてみると、HAP-Z1ES単体で再生した以上に、奏者や歌い手の演奏の様が生々しくなり、より倍音を引き立ててくれる。私が気にする空間性もさらに鮮明となる。

TA-ZH1ESが、HAP-Z1ESのデジタル出力を正しく受け取っていることが、ディスプレイで確認できる

またヘッドホン再生では、D.A.ハイブリッドアンプにより、自然な音の立ち上がりと空間性が存分に味わえる。最新のヘッドホンMDR-Z1Rを使えば、まさにスピーカーさながらの広い空間とリアルな演奏が体験できるはずだ。

なお現在のところ、USB接続が保証されている機器は、前述の2機種のみである。しかし、取材で試したところ、いくつかの他社USB-DACも接続することが可能だった。ただ、音切れの可能性など一概に「接続ができる」と言い切れない要素もある。この点は、別途、私の連載でご報告したい。

HAP-Z1ES単体のサウンドと、HAP-Z1ES+TA-ZH1ESのサウンドを比較してみた

ちなみに、HAP-Z1ES/S1が備えているUSB端子は1系統のみ。外付けUSBハードディスク、CDリッピング用ドライブ、そしてUSBデジタル出力のためのUSB-DACと複数の機器を接続する場合には、USBハブを用いればよい。

HAP-Z1ESはUSB-A端子を1系統のみ搭載しているので、USB機器を複数用いる場合はUSBハブを用いる


再生停止/再開時のフェードイン/アウト機能

次に再生停止/再開時のフェードイン/アウト機能を説明しよう。アプリから手軽に選曲ができるファイル再生においては、曲の切り替え時にとつぜん音量が変わったり、いきなり大きな音がなったりするのが耳障りに感じる方もいるはずだろう。

フェードイン/アウトは設定からオン/オフが切り替えられる

これをなくすために、瞬時に音量を減衰させ、瞬時に音量も戻す、フェードイン/フェイドアウト機能が装備された。快適なリスニングのために、細かな配慮がされていることに、私は好感をもってしまう。

PCレスでファイル再生を楽しむ環境がますます整った

私はいち早くハイレゾを推進する中で、もっと多くの方にハイレゾを楽しんで欲しいと考えてきた。そのために重要なことは、なるべく余分なパソコン作業が必要のない高品位な再生環境が整うことだと常々感じていた。ソニーはHAP-Z1ES/S1で、それを見事に実現してくれた。

HAP-Z1ES/S1は、CDプレーヤーを扱うようにシンプルで快適に、高品位なリスニングを楽しませてくれている。まさに長く愛用できるモデルへと進化し続けていることに、いちユーザーとしても大変満足している。果たして、次はどんなアップグレードが実現するのだろうか?

まだ、HAP-Z1ES/S1の音と使いやすさに触れていない方、そしてこれからハイレゾにチャレンジしたい方は、ぜひ実際に触って、聴いてみてほしい。本機を使えば、必ずハイレゾの魅力に取り憑かれるはずである。

(特別企画 協力:ソニーマーケティング)

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