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最上位はダイナミック×2基仕様

【レビュー】デノンの定番イヤホンが大幅進化。「AH-C820/C720/C620R」の音質をチェック

公開日 2016/09/07 11:45 山本 敦
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C720は切れ味の良い低域が特徴。打ち込み系サウンドと特に好相性

AH-C720は、AH-C820に比べるともう少し低音の切れ味を重視したチューニングに仕上がっていると感じた。ボーカルやメロディ楽器の明瞭度も上がり、全体に高域の粒立ちや広がりも強く感じる。解像感が高く、中音域はエネルギーの押し出し感が鮮やかなので、ハイレゾ音源を聴くとその魅力がわかりやすく伝わる。

「AH-C720」はより切れ味のある低音が特徴的だ

オリジナルラブのアルバム「Eyes」から『Wall Flower』では、冒頭のパーカッションによるリズムがきれいに粒立ち、音色の色鮮やかさが際立つ。ドラムスのスネアやシンバルはバシッと心地よい音を響かせる。TMネットワークのアルバム「Self Control」から『Maria Club』では、編曲の細部が俯瞰できて、細かい音もくっきりと立ってくる。打ち込み系のサウンドとも相性が良さそうだ。

松田聖子の『裸足の季節』ではエレキギターのカッティングがきれいに解れて華やかに広がる。ボーカルも声のみずみずしさが引き立つ。AH-C820の濃密なグルーヴ感に対して、AH-C720の乾いた軽快なテイストにも独特の個性を感じる。

C630は密度の高い中音域が特徴の“オールラウンドプレーヤー”

AH-C620Rは、AH-C720のサウンドを基準として、あとわずかに中音域寄りにぐっと密度を高めたようなチューニングだ。様々なジャンルの楽曲をたのしく聴かせるオールラウンドプレーヤーと言える。原田知世のアルバム「恋愛小説2」から『September』では、ボーカルの耳あたりが柔らかく、余韻がふわっと肌を撫でるように包みこむ。オーガニックな声の女性ボーカルによくマッチした。

「AH-C620R」は、中高域の密度感を高めつつ、オールラウンドな再現性を備える

aikoのように個性の強いボーカリストの曲を聴くと、声のキャラクターがバンと前に迫ってくるような密着感も感じられて、艶っぽい演奏に引きこまれる。上原ひろみのピアノはダイナミックな抑揚感が身近に感じられた。

最後にプレーヤーを「Xperia Z5 Premium」に変えて、あらためて3つのイヤホンを聴いてみた。どのモデルも感度が高いので、適度なボリューム位置でパワフルかつスケール感の大きなサウンドが楽しめた。スマホによるカジュアルな音楽リスニングとも相性が良さそうだ。

今回の試聴で、3機種それぞれがエイジングを重ねていけば音の深みがさらに熟成され、一段と鳴りっぷりが良くなるポテンシャルを秘めていると感じた。価格とのバランスを考えればコストパフォーマンスも非常に高い。長く愛機として寄り添ってくれるにちがいない。

(山本 敦)

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