【特別企画】4K/HDRからピュアオーディオまで

パナソニックが『VGP』総合金賞・批評家大賞を独占! 審査員・鴻池賢三が語る高評価のポイント

鴻池賢三

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2016年06月22日

各賞の受賞意義を正確にお伝えするため、まずは、各賞の位置付けを解説したい。

批評家大賞は、VGP審査員を務める批評家8名が最も優れていると考える製品を3モデル推挙し、最終的に1モデルが選出される。評論家各氏にはそれぞれの思想があり、評価ポイントも異なる。

映像部門での批評家大賞を受賞した「DMP-UB900」

音響部門での批評家大賞を受賞したテクニクス「SL-1200G」

例えば絶対的な映像や音のクオリティー、革新性、機能性や使い勝手、コストパフォーマンスなど様々で、個性ある複数の批評家により、バランスが担保される。もちろん投票の多いモデルが大賞に近づくが、各氏が推奨理由を述べた後に討論を行い、最終的に合議で1モデルが選出される。即ち、厳しい審美眼を持つ批評家家が総力で選ぶ1台なのだ。

「総合金賞」については、批評家が討論によって最新トレンドを精査してテーマを設定。そのテーマに沿う製品をピックアップし、メーカー毎に集計した投票総数により結果が自動的に弾き出される。評価は機械的な側面を持つが、言い換えると販売店の得票も含む普遍性という点で、批評家大賞と並ぶ最高賞と言える。


◆批評家大賞(映像部門):「DMP-UB900」

本賞の対象となるのは、テレビ、プロジェクター、プレーヤー、AVアンプなど幅広い。ジャンルを問わず、ハイクオリティーな映像を実現した機器が選出されると考えて良い。

今回の審査では、HDR対応のプロジェクターやテレビといった映像装置も推挙されたが、審査員である批評家全員がDMP-UB900を推し、希に見る満場一致で批評家大賞に選ばれた。

評価ポイントは批評家各氏で違いがあるが、共通点としては、

(1)フラッグシップモデルであるDMR-UBZ1に加え、UHD BDを高品位で再生できる製品を追加ラインナップし、ユーザーの楽しみを広げられる可能性を持つこと

(2)DMR-UBZ1に遜色無く、さらに最新のチューニングを施した高品位な画質を実現していること

(3)音質面での注力など趣味性の高い魅力を備えていること

…などと言えるだろう。もちろん、AVマニアが熱望する再生専用機を日本でも発売に踏み切った同社の積極的な取り組みを評価する声も多かった。

補足として詳細を述べると、筆者も審査に際して実際に視聴したが、色のキレによる情報量の多さと解像度の高さは圧巻。

これは規格上、4K映像を表示する上で必須となる4:2:0(明暗の解像度に対し、色情報は1/4に間引いてデータ量を小さくする圧縮手法の1つ)の復元にDMR-UBZ1と同じ高精度なマルチタップ処理「4Kリアルクロマプロセッサplus」を採用しつつ、最新の知見に基づいて最適化されている事による。

独自の「4Kリアルクロマプロセッサplus」で4K/HDR映像を最適化

物量ではUBZ1に及ばないが、結果としての映像は同等、あるいは一歩リードしていると感じる部分もあった。また音質面でもオーディオグレードの設計とこだわりが詰まっていて、CD再生やネットワーク再生も、専用コンポーネントとして通用する純度に感心した。

◆批評家大賞(音響部門):テクニクス「SL-1200G」

本賞の対象は「音を扱う製品全て」と非常に幅広い。デジタルやアナログ、ピュアオーディオやマルチチャンネル、据え置きやポータブルを問わず、実質制限はない。時にはテレビが推挙されるケースもあるほどで、本賞を勝ち抜くにはクオリティー面での実力に加え、突出した提案性や存在感も必要になる。オーディオの今を象徴し、未来を占うような歴史的モデルが選ばれると考えて相違ないだろう。

大半の審査員が「SL-1200G」を推挙

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