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[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域

【第154回】iPhoneのイヤホン端子がなくなったらどうなる? エレコムの中の人と語ってきた

2016/04/26 高橋 敦
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■本命主流はLightning? Bluetooth?

遠藤氏ご自身も「なくなる可能性は高い」と読んでいてエレコムとしても「なくなる想定」で準備しているとのこと。ではここからはこの記事も「なくなる想定」で話を進めていこう。

その前に、より本格的なオーディオファン(とその予備軍)の方々においては「じゃあもうそもそも音楽再生はiPhoneじゃなくていいよ」という考えになり、単体ポータブルプレイヤーへの移行が増えるかもしれない。たしかにそれもありだ。

まあとりあえずそれはそれとして、「この記事ではiPhoneではどうなるか?どうするか?を考えていく」ということで読み進めていただければと思う。

で、すると次の大きな議題は、

「主流はLightning?Bluetooth?どちらになる?」


というところになるのではないだろうか。そしてどちらが「主流」になるかにおいて最大の影響力を持つのは当然、その次期iPhoneの付属イヤホンとしてどちらが採用されるのかだ。

遠藤氏「どういう方向に持っていきたいのかという『思惑』がわからないので想像しかねます。でもそこは別にして単純にコスト的なことで考えるとBluetoothですね」

有線と無線だと後者の方が高くつきそうなものだが、LightningとBluetoothの場合はBluetoothがコスト的には有利なのだという。

遠藤氏「Apple純正ならLightningのライセンス料はかからないのですがそれでも、現在の純正付属イヤホンの3,500円みたいなところに落とし込むのは難しいと思います。Lightning端子とチップ、DAC、アンプなど、必要なものが多いんです」

必要なパーツの多さとそこのコストなら、無線の送受信や諸々な回路とそれを駆動するバッテリー等も必要なBluetoothも同じでは?

遠藤氏「現在広く普及しているので、量産効果で部材がぐっと安価になっています。サードパーティにとってのいちばんは、ライセンス料がないことですけど。一方でユーザーさんにとっては、スマートフォンとは別にイヤホンも充電する必要が出てきますよね。そういった利便性の面が、ユーザーさん側にどう捉えられるかも大きいと思います」

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