海上忍のラズパイ・オーディオ通信(14)

ラズパイ・オーディオをDLNAネットワークプレーヤーとして活用する

海上 忍

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2016年04月22日
■ラズパイ・オーディオとDLNA

いわゆる「ネットワークオーディオ」は、NASに蓄えられた楽曲データをネットワークオーディオプレイヤーで再生するスタイルが一般的だ。ただし、NASにアクセスする方法は1つではなく、SMBやNFSなどのプロトコルで公開されたNAS上の領域をネットワークオーディプレイヤーで認識(ファイルシステムにマウント)させる方式もあれば、NAS上でDLNAサーバ(DMS)を稼働させDLNAクライアント(DMC、PC/スマートフォンのアプリ)で再生機器を指定する方式もある。

どちらのスタイルに従うかは、利用しているオーディオ機器やPC/スマートフォンによるが、我らがラズパイ・オーディオは両方式ともイケる。話が複雑になるため今回は割愛するが、安定した電源と大容量ストレージを用意すればNASとして運用することも可能だ。とにかく、NASをファイルサーバ/DLNAサーバのどちらでも好きなほうで利用し、その楽曲データをUSB DACや(I2S接続した)DACカードから出力することは、ラズパイ・オーディオにとってわけもないことだ。

そのシステムを機能別に説明してみよう。まず、DLNAサーバ(DMS)とレンダラー(DMR)にはオープンソースの「MiniDLNA」(現在は名称が変更され「ReadyMedia」)が採用され、WEBインターフェイスの「System」画面にある「DLNA Library Server」スイッチでオン/オフできる。

「DLNA Library Server」スイッチをオンにすればMiniDLNAは動作するが、設定ファイル(/etc/minidlna.conf)に公開用ディレクトリを追加しなければならない

Volumio 1.55の場合、パフォーマンスの事情から初期値では設定ファイル(/etc/minidlna.conf)に適切な公開用領域が定義されていないため、手動で「media_dir=/var/lib/mpd/music」行を挿入しなければならないが、その作業さえ厭わなければすぐにDMS/DMRとして動作する。MiniDLNAのDMRとしての動作には、同じくオープンソースの「Upmpdcli」が利用されている。こちらはMPDのフロントエンド -- DMRによる音楽再生をMPDで行うためのつなぎ役的プログラム -- であり、Volumio 1.55の場合特に設定変更は必要ない。

SSH経由でログインしてからnanoなどのテキストエディタで/etc/minidna.confを編集し、その後システムを再起動すればDLNA DMS/DMRとして機能する

ファイルサーバとして機能するNASを接続(マウント)する場合は、WEBインターフェイスの「Library」画面にある「NAS mounts」欄から設定を行う。NASのIPアドレスや公開ディレクトリのパス、ユーザ名/パスワードを入力すれば作業は完了だ。Volumio 1.55ではSMB/CIFSとNFSをサポートしているため、大半のNASは苦もなく接続できるはず。

ファイルサーバ(SMB/CIFSとNFS)として稼働するNASの領域をマウントして利用することも可能だ

つまり、Volumio 1.55ではMiniDLNAの設定ファイル「/etc/minidlna.conf」に手を加えれば、DMS/DMRとしての機能を備えるDLNA対応のネットワークプレイヤーとして機能する。ファイルサーバとしてマウントする場合は、前述したとおりWEBインターフェイスから必要な情報を入力すればOK。あとは、USB DACなどのオーディオ機器に接続するだけだ。

「NePlayer」を使い、いざネットワーク再生

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