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【特別企画】じっくり使ってハンドリングレポート

「ひかりTV 4K」がさらに進化。HDRとIP放送を編集部記者が自宅で使ってみた

2016/03/11 編集部:小野佳希
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レグザZ20Xの場合、リモコンの「クラウドメニュー」ボタンを押すと現れるTimeOn機能の「ビデオ」欄にひかりTVのアイコンがあるので、それを選んで会員IDなどを入力すればOK。「ST-4100」を外付けで利用する場合も、テレビに同チューナーをHDMI接続するだけで基本的な流れは変わらない。

写真は東芝レグザのものだが、ひかりTVチューナー内蔵テレビであれば各社とも似たような感じで導線が用意されている

なお当然だが、どちらの場合でもテレビもしくはチューナーをインターネット回線に接続する必要がある。加入申し込みから実際の利用開始までの流れは、4K VODサービス開始当初に行った記者の体験レポート記事に詳しいので、そちらも参照いただければと思う。

今回ふたたび取材してみて、まず感じたのが「4K作品が想像以上に増えているな」ということ。SDRではあるものの(もちろんそれでも段違いに高画質だ)、ハリウッド系のメジャー映画を含めてかなりの数の作品が揃っており、ますます“使える4Kサービス”に成長してきていると思わされた。

例えばハリウッド映画では「アメイジング・スパイダーマン(1・2)」「ANNIE」「エリジウム」など近年のヒット作に加え、「アラビアのロレンス」「ア・フュー・グッドメン」など往年の名作もネイティブ4Kで用意されている。

またカテゴリーについても、スパイダーマンシリーズのようなアクション映画、「ベスト・フレンズ・ウェディング」に代表されるラブコメの名作、「オーシャンズ」のようなネイチャーものなど、硬軟取り混ぜた作品が揃う。これだけのラインナップがあれば、「これは見たい!」と感じるものが必ず一作はあるはずだ。

画質もすごい。アメイジング・スパイダーマンでは、筋肉の動き方がリアルに伝わってくるスパイダースーツの質感表現や飛び散るガラスの破片など、細部の描写力が2Kとは格段に違う。まるで3D映像かのように奥行き感が増し、ビル群を所狭しと立体的に動きまわるアクションの“手に汗握る感”も半端ではなく、「制作陣はこういうところを見せたかったのか」と改めて気づかされる。映画の見方が変わるほどの体験と言っても過言ではない。

「アラビアのロレンス」は、Masterd in 4Kのブルーレイとして再発売されたことでAVファンの間で話題となったが、その作品がブルーレイの2Kではなく、ネイティブ4Kでそのまま視聴できるのも、当サイトをご覧のAV先進層にとって非常に大きなポイントだろう。こうした旧作の4K化は、フィルムマスターから4Kスキャンしてリマスタリングを行っている。BDの場合はそれをもとに2Kにダウンコンバートしており、それでも高画質で話題となったわけだが、ひかりTVならば4Kのまま見ることができる。ひかりTV 4KはAVファンにこそ “刺さる”サービスだ。

もちろん、増えている4K作品は映画だけではない。「孤独のグルメ」などのテレビドラマや、音楽モノでは「でんぱ組.inc」といった旬なアイドルのライブといった具合に、幅広いジャンルで4Kコンテンツが揃っている。こうした一般層にウケる作品は「ほら、4Kっていいでしょ? だからひかりTVに入ろうよ!」と家族を説得する材料にも使えそうだ(記者は実際に、この方法で妻から「4Kって凄いね」という言葉を引き出した)。

孤独のグルメでは、料理から立ち上る煙や湯気のリアルさ、肉のシズル感で “飯テロ” 度合いがより一層上がっている。また、食材のディテールが4Kによりしっかり見通せるので、口に入れたときの噛み応え、風味までが脳内にリアルに想起される。

でんぱ組.incのライブでは、まずメンバーの姿、表情がクリアに見通せるのが、ファンにとってはたまらない。記者は最近「最上もが推し」から「夢眠ねむ推し」に転向したのだが、ねむきゅんの黒髪ボブカットがダンスに合わせて揺れるディテールまでが4K解像度によって描かれ、愛らしいことこの上ない。でんぱ組はメンバーによって衣装が異なり、そこでも個性を表現しているのだが、それぞれの衣装の細かな素材感までが伝わってくる。

メンバーだけではない。4K映像ならば、舞台装置の細部までが見渡せる。フルHDとは次元の異なるリアリティによって、ステージの奥行きまでがしっかり感じられるのだ。少し大げさに思うかもしれないが、まるで自分が客席にいるかのような没入感を覚えたほどだ。

■快適で楽しい4K-IP放送

さて、実際の4K作品視聴に際しては、ひかりTVのトップ画面に「ひかりTV 4K」として4Kサービスへの導線が設けられている。対応製品を使っている場合は、ここから4K-IP放送や4K HDR VODを利用可能だ。4K-IP放送は「テレビ」メニューからも利用できる。

ひかりTVのトップメニューに4Kサービスへの入口も

次ページHDRの効果は一目瞭然。今後の作品拡充にも期待大

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