光デジタル出力も装備した話題作

【レビュー】楽しみ方自由自在! ティアックの新レコードプレーヤー「TN-570」を聴く

山之内 正

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2016年03月10日
レコードプレーヤーはオーディオ機器のなかでも特別な存在感を発揮するコンポーネントだ。プラッター、トーンアーム、カートリッジなど主要パーツがいずれも可動部を持ち、実際の動きが目に見える。音が出るプロセスを見せる演出はデジタル機器では真似できないアナログならではのものだし、リスナーが自分の手を動かさなければ音が出ないこと自体、かけがえのない楽しみの一つだ。

ハイクオリティな外観。基本性能も独自技術で高めた

ティアックの「TN-570」(関連ニュース)は、眺める楽しみと自らの手で操作する醍醐味の両方を満たすプレーヤーシステムだ。価格は普及機の範囲に収まるが、ブラック仕上げの人造大理石と透明アクリルプラッターを組み合わせた効果は絶大で、エントリー機の「TN-350」と比べると一気に高級感が増し、目を楽しませる要素が増えている。

TEAC「TN-570」¥OPEN(予想実売価格12万円前後)

見た目の変化以上に重要なのが、ターンテーブルシステムとしての基本性能の向上だ。なかでも人造大理石とMDFを重ねた2層構造シャーシでハウリングマージンをかせぎ、回転数自動調整機構(PRS3)で回転数偏差を桁違いに抑えたことが大きく、音質向上が期待できる。

特に後者は回転数の揺らぎを光学的に検出してモーターの回転を制御する高度な技術で、慣性の大きな重量級プラッターと同等の回転精度を実現するという。モーターの駆動をプラッターに伝えるベルトはウレタン製で、回転数切替は電子式を採用。ちなみに切替スイッチはトーンアーム右側に配置していて、とても操作しやすい。一方、電源はACアダプターからの供給でケーブルも少々頼りない。本体からなるべく離れた位置に置いてノイズの混入を抑えたい。

TN-570はベルトドライブ方式を採用

下位機種のTN-350

トーンアームは±6mmの範囲で高さ調整ができるスタティックバランス型S字アームで、ダイヤル調整式のアンチスケーティング機構も搭載。ヘッドシェル込みの適合カートリッジ質量は15〜23gなので、同梱されるVM型カートリッジ以外にも広範囲のカートリッジ交換に対応する。実際にバランス調整を試してみたが、この価格帯のプレーヤーとしてはアームの初動感度はかなり高そうだ。また、アーム内の配線材にPC-Triple Cを採用するなど、目に見えないところにもこだわっている。

ダストカバーを装着したところ

背面部。光デジタル出力やUSBデジタル出力を装備しているところが特徴の一つだ

アルミ削り出しフットを微調整してターンテーブルの水平を確保し、早速音を聴く。内蔵フォノイコライザー経由の出力を聴く前に、まずはリファレンスのイコライザーアンプ(アキュフェーズ C-37)につなぎ、フォノ出力を再生した。

ターンテーブルとしての基本性能は期待通りの高さ

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