LED光源によるカラーホイールレス構造のクオリティは?

RGB-LED光源採用のオプトマ旗艦DLPプロジェクター「HD90」を鴻池賢三がチェック

鴻池賢三

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2014年12月24日
12月から日本での発売が開始されたオプトマのフラグシップDLPプロジェクター「HD90」。本機は光源に「R」「G」「B」と独立した3色のLEDを採用し、カラーホイールを廃した次世代型とも言える、フルHD解像度の単板式DLPプロジェクターである。既に同様の仕組みを持つプロジェクターは製品化されているが、本機は1,200ルーメンの光出力と、45万円前後の価格を実現した点で、一般家庭にも広く導入できる可能性を持つ。

HD90

マットブラックの高級感あるカラーリングと流線型フォルムを採用している

特徴は何と言ってもLED光源の採用であるが、メリットとしては、カラーホイール(カラーフィルター)を廃することにより、単板式DLPプロジェクターの宿命とも言えるカラーブレーキングの低減や、発色のさらなる向上が期待できる。

RGB-LED光源の仕組みイメージ

レンズはマニュアル方式のズーム&ピント合わせ機能を持ち、16:9の100インチ時の投写距離は2.71m〜3.39m。レンズシフトは縦横各10%、上下各60%が可能だ。

■LEDのメリットは?

本題に入る前に、本機の特徴である、LED光源のメリットについて整理しておこう。

▼メリット・その1「長寿命」

LED光源は一般的に長寿命と言われているが、本機のスペックとしては2万時間が謳われている。毎日欠かさず5時間運転しても、10年以上使用できる計算で、実質、本体の買い替えまで、光源の交換は不要だろう。一般的なUHPランプ採用モデルは、輝度が半減するまでの点灯時間を寿命とし、3,000時間〜6,000時間毎の交換を推奨していることから、本機は数倍も長寿命と言える。光源の長寿命化は、ランニングコストの低減はもちろん、天吊り設置のケースでは、交換の手間が省けるメンテナンスフリーも大きな魅力となるだろう。

一般的なNTSCの約1.6倍の色域を確保するとのこと

ランプと比較して約2倍の明るさまで混じりっ気のない色を出力する

▼メリット・その2「安定した輝度と色味」

長寿命と関連するが、輝度や色味の経時変化が少なく安定した映像が得られるのはメリットだ。また、LEDの特性として、電源投入から輝度と色味が安定するまでの時間も数秒と短い。高圧水銀ランプのように、突然の球切れという心配も皆無。ホームシアターだけでなく、映像制作などの業務用途にも適する。

▼メリット・その3「カラーブレーキングの低減」

従来の単板式DLPプロジェクターは、製品によって違いがあるものの、ハイエンドモデルでは、RGBCMYの6色のカラーフィルターを持つホイールを搭載し、モノカラー映像を順次投写して、重ね合わせることでフルカラーに見せている。映像のパターンや視線の動きによっては、それぞれの単色が見えてしまうケースがあり、これがカラーブレーキング(色割れ)現象だ。近年では、各社ともカラーホイールを5倍〜6倍に高速に回転させることにより、色の切り替わり時間を短縮することによって、このカラーブレーキングを低減するなどの工夫を行ってきた。

一方、HD90では、カラーホイールの代わりに、光源となるRGBのLEDを順次点灯する。LEDは高速点滅に適した光源で、本機ではカラーホイールに換算すると24倍速を実現していると言う。LED化で、一気に4倍以上の高速化というブレークスルーを果たした。

いよいよ視聴インプレッション! LED光源によるカラーホイールレス構造の実力は?

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