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USBケーブル交換も効果アリ

【レビュー】超小型192/24対応ポタアン「DacMagic XS」自腹購入記

公開日 2014/01/22 09:00 山本 敦
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■USBケーブルを交換してみた

DacMagic XSはPCとmicroUSBケーブルを介して接続するポタアンなので、ケーブル交換で音の違いが楽しめるのではないかと考えた。そこでオーディオグレードを謳うmicroUSBケーブルを探してみたのだが、実はまだ非常に数が少なく、見つけるのに意外と苦労した。今後音質にも注力したAndroid系のスマートフォンやタブレットがもっと出てくれば、製品カテゴリーとしてさらに成長していくだろうと期待している

ようやく探し当てたのが、現在オンキヨーが取り扱っているモンスターケーブルのmicroUSBケーブル「DLUSBHSMI」だ。一般的なUSB2.0はデータ転送が理論値で最大480Mbpsとなるが、本製品では約1.5倍のデータ帯域幅を実現し、理論値で最大800Mbpsのデータ伝送速度を実現している。またノイズの干渉や伝送データの劣化を防ぐため、本体には高密度の2層シールド構造が採用されている。本体の長さは45cmと、DacMagic XS同梱のケーブルよりも少し長めだ。

モンスターケーブルのmicroUSBケーブル「DLUSBHSMI」と聴き比べてみた。残念ながらこちらのケーブルも在庫僅少のモデルとなっている

ケーブルは45cmと手頃な長さ


ケーブルをモンスターに変更
モンスターケーブルで聴いたサウンドは、付属のケーブルよりもやや硬質でカッチリとしている。演奏の空気感がキリッと引き締まって、フォーカスがより明瞭な印象だ。ビル・エヴァンスでは、付属のケーブルで聴いた際には少し暴れ気味に思えたピアノのタッチが落ち着いて、旋律の安定感が高まるように感じた。ドラムのアタック感はモンスターの方がよりタイトでビシッと決まる。

比べて聴いてみると、反対に付属ケーブルの方は音像がわずかにソフトなぶん、よりふくよかで伸びやかなボーカルや弦楽器の響きを楽しめる点が魅力だ。だからといって輪郭が曖昧なわけではなく、例えばフェイ・ウォンの場合では、よりキュートで艶やかな声の特長がぐっと引き立ってくるイメージだ。やはりケーブル交換による効果は多分にありそうだ。



原音に忠実でありながら、音楽的な表現力の豊かさを兼ね備えている点は他のDacMagicシリーズと共通しているキャラクターだ。小柄なのにしっかりとしたドライブ力も備えているので、低音の力不足を感じることはない。筆者はふだんロックやポップス系の音楽ばかり聴いているので、エネルギッシュな本機のサウンドに満足している。ケーブル交換の確かな効果も実感することができた。今回はモンスターケーブルのケーブルでしか試せなかったが、オーディオグレードのmicroUSBケーブルが増えてきたら、ほかのケーブルの効果も試してみたいと思う。

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