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一条真人の体当たり実験室

【レビュー】Wi-Fiでスマホと快適連携 − デジカメの可能性を広げるソニー「DSC-TX300V」

2012/03/30 一条真人
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デジタルカメラの進化が止まらない。最近では、以前取り上げた“LUMIX”FX80のように、豊富なフォトレタッチ機能を搭載したような製品も登場してきているが、今回紹介するソニー“サイバーショット”DSC-TX300Vは、Wi-Fiをはじめとした先進的な無線転送機能を満載し、付加価値を高めてきた。

DSC-TX300V。前面がフラットなのがスタイリッシュな印象だ

■先進的なワイヤレス機能を搭載

TX300Vはデータ転送から無接点充電まで、現時点でデジカメに搭載可能と思われる無線機能をほぼすべて満載している。

まずはスマホへWi-Fiで画像を転送できるほか、パソコンへの転送もWi-Fi経由で行える。さらに、対応のBRAVIAと接続して写真を再生することも可能。BRAVIAでカメラ内の写真をワイヤレス再生できる。

それだけではなくTransferJetにも対応し、TransferJetクレードルも付属。これにより、パソコンが同機能に対応していなくても、クレードルにデジカメを置くだけで転送できてしまうのだ。

なお、パソコンとの無線LANでのデータ転送のためには、普通の無線LAN機器と同じく無線LANルータと接続するための設定が必要だが、これはWPSで簡単に設定できる。

■ミニマルでスタイリッシュな外観

機能の先進性を体現するかのように、TX300Vは他のデジカメとは異なる、独特の外観を備えている。電源OFFの状態でこのカメラを手に取ると、レンズのある前面が完全にフラットで、ロゴ以外はブラックで何も見当たらないことに驚く。

これは前面が強化ガラスで覆われており、レンズ部分はそのガラスの後ろにあるからだ。電源OFF時はレンズが黒いレンズカバーに覆われるため、一見するとレンズがどこにあるかもわからない。

撮影時はレンズカバーが開く

本機は水深5メートルの防水、防塵、耐低音というタフな仕様を備えているが、これにもレンズ部分を含めて前面を完全にカバーする強化ガラスが寄与しているのだろう。設定などは液晶ディスプレイのタッチ操作のみで行い、物理ボタンを持たない仕様のため、背面もフラットだ。

タッチ液晶で操作するため物理ボタンがなくフラットな背面

再生モード時の表示画面

TX300Vは95.5×58.3×16.0mmというコンパクトなボディなのだが、手に取って見るとズッシリと来る重さがあり、高機能デジカメらしい凝縮感を感じさせる。ちなみに、このボディを実現するために必要だったのか、記録メディアは現在のデジカメには珍しくメモリースティックマイクロ/マイクロ(M2)、およびmicorSD/SDHCカードになっている。microSDも最近は容量が大きいので、今後はmicroSD搭載のデジカメが増えていくかもしれない。

操作性についても触れておこう。コンパクトなコンデジではズームレバーに指を持っていくのに時間をとられがちだが、TX300Vではボディの角にズームレバーを持つため、素早く指を配置できる。また、コンデジのなかではフォーカスも速い部類なので、シャッターチャンスに遅れないのがいい。

ズームレンズが角に配置され、指で探しやすい

■スマートフォンへの転送もかんたん

本機のワイヤレス機能を検証すべく、まずはスマートフォンへのワイヤレス転送を行ってみよう。これにはスマホ側で「PlayMemories Mobile」というアプリを使用する必要があり、iPhone版、Android版が用意されている。

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