東芝REGZAの最新モデルをレビュー

驚きの調整メニューを持った「懐の深い」新REGZA − VGP審査員5氏が「ZG2」シリーズを徹底解剖

大橋伸太郎/林正儀/村瀬孝矢/折原一也/岩井喬

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2011年07月04日


ビジュアルグランプリ2011 Summerにて「総合金賞」を受賞した東芝「Zシリーズ」の魅力を、グランプリ審査員5名のレポートでたっぷりお届けすることにしよう。画質の良さはもちろん、豊富な調整項目を持つ今回の新製品が、オートでもマニュアルでも巧みな映像表現力により、懐の深さを持つことがきっと理解いただけるはずだ。


オート精度を高めつつ懐の深い調整機能を用意
〜レポート/大橋伸太郎〜

東芝REGZAの新フラグシップ「Z」最新シリーズ(ZG2/Z2/ZP2)がビジュアルグランプリ「総合金賞」を受賞した。ジャーナリズム、エンドユーザーは常にREGZAの動向を見つめており、その期待に見事応える形になったわけだ。本稿で触れる最上位モデル“ZG2”が凌駕すべきライバルは他社機だけでなく、CELL REGZAを含むREGZA自身だったように思う。


ビジュアルグランプリ2011 SUMMERにて総合金賞を受賞した、東芝“REGZA”「ZG2シリーズ」。画質・音質を極めたテレビと言える。画質調整項目も非常に多岐に渡り、マニア心をくすぐる作りが非常に魅力的だ。
新境地が切り開けた鍵は映像エンジン「レグザエンジンCEVO Duo」にある。「ベスト・アーキテクチュア」と呼ぶにふさわしい新エンジンは、高速処理ソフトウェア技術に依拠していた従来のフラグシップが持つ性能をCELLなしで実現させるため、今回は処理の多くをハードウェアに移管した。それがZG2に搭載させた2つのプロセッサーを持つ「レグザエンジンCEVO Duo」である。


独自開発の「レグザエンジンCEVO Duo」。CELLエンジンの思想を継承し、さらなる高速演算処理を実現している。
従来のレグザエンジン(Z1シリーズ搭載のもの)比で実に約6.8倍の処理能力を得、「タイムシフトマシン」等の高機能をシングル筐体で実現させた。もちろん、本エンジンの効能の多くは画質にも反映されている。処理精度を上げた1チップデュアルプロセッサーが最前段ではノイズ処理、その後超解像の一括処理を行う。微小信号再現性が上がりS/N、精細感が躍進したことが分かる。超解像技術も「レゾリューションプラス6」に進化。これまでのフレーム内巡回型から前2枚、後1枚の複数フレーム参照型に変わり、カメラ・パン時のエッジの乱れの改善が進んでいる。1080iで入力した場合その効果がもっとも視認される。LEDバックライトは左右エッジ配置16分割エリアコントロールで、これを制御するのも新エンジンの役割だ。


最大6チャンネルまでの地デジ番組を連続約30時間録画できる「タイムシフトマシン」が搭載された点もZG2シリーズの大きな魅力のひとつだ。
特筆すべきは、映像表現の進歩を実現しつつエンドユーザーとの密着を増すために、映像の自動調整(オート)時の完成度を高めたことだろう。ハイエンド機ならではのレンジの広さを併せ持ちつつ、より万人受けするチューニングが施されていることに感心させられた。一方で機能の開放も積極的に薦められている。映像調整項目の階層構造が今回一新された。これが実によく考えられており、私自身、カードゲームに興ずるような知的な興奮を覚える。基本的に階層最上部で映像調整の大半ができるが、その先に深く豊饒なREGZAだけの世界がある。調整ツリーと各項目の解説を次ページに、さらに実際の映像インプレッションをBD4枚に渡って展開することにしよう。また、私以外のビジュアルグランプリ審査員4氏による映像カテゴリー別のレポートも併せて参照いただきたい。


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大橋伸太郎プロフィール

元AVレビュー編集長。映画、音楽、文学など広範な知識をベースとする批評が注目を集めている。趣味はウィーン、ミラノなど海外都市訪問をふくむコンサート鑑賞、アスレチックジム、ボルドーワイン。


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