3社のレコーダー最上位機でテスト

実はプレーヤーでも変わる3Dの「立体感」 − 話題の『アバター』で徹底比較

一条真人

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2010年12月02日

■立体感、精細感、空気の透明感がプレーヤーで変わる

いよいよテストに移る。A社のレコーダーで再生したあと、同じシーンをBWT3100で視聴を始めると、明らかに映像全体のコントラストが向上し、ややくすみがちな印象だった色味も豊かに変化する。それだけならば画質調整で追い込める範囲かもしれないし、DIGAとVIERAを組み合わせていることが有利に働いている可能性も否定できない。念のために付け加えておくと、少し控え目ではあるものの全体的に素直なA社の映像は、それはそれで好ましいものだ。

ここで重要なのは、A社の3D映像に比べ、明らかにDIGAの方が立体感が高く、なおかつ自然に感じられたことだ。たとえばイクランでの飛行シーンでは、背景の映像との距離感がしっかりと伝わってくるし、パンドラのジャングルを歩くシーンを見ても、木々の飛び出し感がより的確に感じられる。これはコントラストや彩度の調整などで補えるものではない。

ジェイクがネイティリに助けられ、ナヴィの部落に連れて行かれるシーンでは、空気がより澄み、ベールが一枚剥がれたような清冽な印象を受ける。全体の解像感も向上しており、これはマルチタップ・クロマアップサンプリングによる「色の解像度」向上が寄与しているのだろう。

B社の映像も見てみた。こちらはかなりコントラスト感が強く、華やかな印象だが、立体表現の出来映え以前に、高域の輝度をかなり持ち上げているようで、アバターの顔の模様が強調されてしまうなど、やや不自然なシーンが見られた。

3社のレコーダーで『アバター』を視聴した結果、立体感や映像の明瞭感が一番高く感じられたのはパナソニックのDIGAだった。

もっとも、今回視聴ソースに使った『アバター』は、パナソニックハリウッド研究所(PHL)でオーサリングされている。オーサリング過程の映像チェックなどにはVIERAやDIGAが活用されていると思われ、ソフトとハードのマッチングが非常に良いことは言うまでもない。今回の画質比較はアバターで行ったが、ソフトによっては他社のプレーヤーやレコーダーの方が、より適した映像になる可能性もある。

今回お伝えしたいのは、どのレコーダーやプレーヤーが一番クオリティが高いか、ということではない。強調したいのは、同じディスプレイで同じソフトを見た場合でも、プレーヤーによって3D映像の画作りだけでなく、その立体感や物体の質感までもが変化するという事実だ。

3D視差補正でクロストークは抑えられるか?

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