電力線を用いた高速通信技術

パナソニック、「HD-PLC」家庭内機器組み込みに向けた実証実験を開始

編集部:成藤 正宣
2019年04月05日
パナソニックは、同社が推進する高速電力線通信技術「HD-PLC」を、配線器具や家電製品などの宅内製品に搭載するための実証実験を、4月〜6月の期間で実施する。

HD-PLCは、電力線を通信回線としても利用するPLC技術の1種で、周波数利用効率が高い「Wavelet-OFDM」方式を採用することで最大240Mbpsの通信速度を実現したもの。国際標準規格「IEEE1901」として承認されている他、3月21日に承認された次世代PLC規格「IEEE 1901a」のベースにもなっている(関連ニュース)。

現在、国内のHD-PLC搭載機器はPLC専用アダプターや通信機器が中心となっており、家電製品や住宅設備機器へ搭載するには、電気用品の技術基準解釈の改定など利用環境の整備が必要となっている。今回の実証実験は、宅内機器にHD-PLCを搭載した場合の影響を客観的に評価し、今後の利用範囲拡大に向けた諸制度の整備につなげることを目的としている。

実証実験は、日本政府が卓越した新技術や新ビジネスモデルを社会実装するために設立した新技術実証制度を活用して行われる。同社敷地内に建築した複数の住宅、および社員宅にて実施され、HD-PLCを搭載した冷蔵庫/洗濯機/電子レンジ/エアコンなど家電機器、およびテーブルタップ/照明機器など配線器具を使用。セキュリティを確保した状態のネットワーク接続性、金属製の筐体や壁などの躯体に遮蔽されることのない通信性能や新たなサービス導入に対する評価を行う。また、HD-PLC動作時の家電製品への影響も確認する。

同社では、無線など他の通信手段とも連携・共存しつつ、HD-PLCにより既存の電力線を家庭内のIoTインフラとすることで、より最適な通信環境の提供を目指すとしている。

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